2次面接


 

 2次面接

 「どうですか高杉さん。やっぱり選挙区はダメですか」「はい。前回お話しした通り比例区以外では出ません」「そうですかわかりました。では比例区で頑張って下さい」「えっいいんですか」「はい。比例区でお願いします。その代わり選挙区でしたら党からの応援がありますが比例区はご自身で全てお願いします」内心呆気にとられた。帰りの車中。「いやいや通っちゃったよ。こりゃ大変だ。どうやってやったらいいんだ。とりあえず地元廻りをしてからだな。それにしても日帰りの神戸は慌ただしいな。もう今日は終わりだ。これに限るな」ビールだ。至福の時だ。

 翌日新撰党から連絡が入った。すぐに新聞発表をしたいとの事だ。「いやっさすがにちょっと待って下さい。色々報告をしないとならない方々がいますのでその前に発表されるとややこしいことになっちゃいますから少し時間を下さい」私は主だった方々を片っ端から廻った。それでも1日2日で終わるものではない。相手の都合もある。一通り廻り新撰に連絡したのは1週間後だった。「もう発表しても結構ですよ」それでは3日後党大会がありますのでその席で正式に発表しますので神戸に来て下さいとの事だ。「又、神戸かよ。毎週だな」

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る