息をつかせぬ死闘の連続 世界観やキャクターに魅力大

作りこまれた世界観。序盤から不自然なく散りばめられた伏線の数々。そして魅力的な独自の個性や意志を持つキャラクターたち。よく作者に操られているだけの一貫性のないキャラクターっていますよね。でもこの作品にはいない。主要キャラのほとんどに独自の生い立ちがあり、理由があり、性格があり、信念がある。どのキャラもその行動に違和感を持たせない「説得力」がこの作品にはあります。だから読めば読むほど次の展開が気になり、私は徹夜して読み耽ってしまいました。

息をつかせぬ死闘の数々、激戦、苦戦、大接戦。
主人公は幾つもの試練を超えて成長していきます。
しかし、そこにご都合主義は介在せず、全ての勝利に「説得力」があり、主人公の勝利には理由があります。ただ凄い、面白い。そんな胸焦がす小説です。廃墟、前時代の遺産、ハンター、破棄された化学兵器、スラムからの成り上がり。そんなハードボイルドな作品を読みたければぜひ一読をお勧めします。きっと後悔しない作品です。