12話 夢見るのは


「千冬」

狂わしい程愛おしい私の愛する人

「愛美、を持ってきてくれたよね?」

もちろん、と数枚の写真を渡す。

それは会長のプライベートな写真で、会長の隠されたの写真だった。

「愛してるよ、愛美」

額にキスをしてくれるなんて……!とてもとても嬉しい。3組の委員長に頼んでよかったー、かもしれない。

「じゃあまた来週ね」

ぼーっと放心しているといつの間にかいた副会長に声をかけられた。


「愛美、いい加減にしときな。もうこれ以上見逃せないよ」

「副会長?わたくし何もしていませんわ」なあんにも。ととぼけてみせると副会長は詰め寄ってきた

「会長になにかあったらテメェから殺る。いいか、覚悟しとけよ。」

さすが、という迫力。でもここを乗り切らなければ千冬は会長になれない。千冬を会長にしなければならないんだ。

「喜多副会長がなんと言おうが知りませんわ、怖い顔はやめてくださいまし!」

チッ、と舌打ちをすると副会長は教室へ戻っていった。


千冬。あなたの為に私はなんでもするわ。例えその行為が愚かであろうともー。

立候補者演説まであと1週間ー。

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