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「今日は本当に助かったよ、ありがとう」
全ての仕事をやり終えると、泉さんと一緒にエントランスを出た。
携帯も忘れないようにしっかりと鞄に入れた。
「少しでも役に立ててよかったです、こちらこそありがとうございました」
駅までの道のりを2人で歩きながら、たわいもない話をする。
泉さんの顔はさっきよりスッキリしてて、なんだかほっとした。
「あのさ、来週仕事終わった後メシでもどうかな。今日のお礼もしたいしさ」
突然の泉さんからのお誘いに驚いて立ち止まる。
率直に、嬉しかった。
だけど、ちょっと戸惑いがあるのも事実で。
「あの、でも奥さん‥大丈夫ですか?」
恐る恐る聞くと、泉さんはそんなこと気にしてる様子もなく大丈夫大丈夫と笑った。
もっと話せる。
もっと知れる。
同じ時間を過ごせることが嬉しくて、私の心の中はるんるんだった。
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