第10話

困ったり、喜んだり、楽しんだりと、静波のようで、また、楽しい時を過ごしていくうちに、いつの間にか子供たちは成長し、遠くの村に越して行った。近くにいると成長とは見えにくいものだ。子供たちはコーロと変わらないか、彼よりも(コーロは年々小さくなったように感じたが)大きな背丈になっていた。

「あの子たちも君みたいな良い友達を見つけてくれるといいな。」

旅立つ子供たちを見送った後、夕日に当てられたコーロは、柔らかな瞳でそう呟いた。良い友達だと言葉にされたのは初めてで、私の内心はふわりとくすぐられたような喜びの波が打ち寄せた。だがすぐに、「私のような、良い妻が先でしょう?」後ろから鋭い声がし、もちろんそれはコーロに刺さり、翌日「今まで子育て大変お疲れ様でした。」と花をプレゼントしていた。

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