第165話十牛図(6)騎牛帰家

(6)騎牛帰家


それでも「本来の自分」は栄養などを与えられたこともあり、落ち着いたようだ。

あまり、なんだかんだと考えなくても、フラフラとすることはない。

まるで、牛の背中に乗っても、手綱がいらないような感じ。

口笛も気楽に吹ける。

つまり、ようやく迷いは消え、とにかく楽しい。

もちろん、お酒とか遊びとか、そんな楽しみではない。

世界の本当に大切な「真理」が自分の中にしっかりと入った、そんな喜びなのである。

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