第3話 巻き込み…。

強迫性障害に関する本を読んでいると、巻き込みと言う

言葉をよく目にします。

巻き込みと言うのは、簡単に言えば強迫性障害の人が

自分の負担が減るように家族や知り合いに助けを

求める事です。

巻き込みを行うようになる頃、かなり強迫性障害は辛く

なっていると思います。

そして、家族や知り合いだけを頼りにするのであれば

良いですが、時として悟られないように自然と赤の他人までをも

巻き込む事もあります。

でも、実は巻き込みは症状を悪化させています。

その時は、安心できても、それが日常化する事で効果は薄らいで

いき、助けを求めている人すら信じられなくなってきます。

強迫性障害の人にとっては、巻き込みに協力してくれないのは

辛いと思います。

また、強迫性障害の人でも巻き込んで悪いと自覚している人も居ます。

巻き込みに関して、私の体験を元に話すと、家族や知り合いの人は

なるべく、巻き込みに協力しない事だと思います。

その方が強迫性障害の人にとって良いと思います。

強迫性障害の人にとっては、とても辛い事ですが見守るのが一番かと

思います。

何故、助けてくれないのかなど問われたら、否定するのではなく…。


『 協力する事は出来るけど、それが回復の道を遠ざけてしまう。 』


など、優しく返答してあげるのが良いと思います。

でも、現実は難しいと思います。

言うのは簡単ですけど・・・。


実は、私の親も強迫性障害に理解は無く、厳しい言葉を言われたりも

しました。

やはり、強迫性障害になった本人にしか理解できないのが現状です。


ちなみに、これを読まれている強迫性障害の人に言いたいのは

巻き込みはしないで欲しいと言う事です。

家族にも知り合いにも負担が大きくなりますから。


と、言うのが私の経験上の答えとなります。

厳しいようですが、巻き込みをしない事。

それが、どれだけ辛い事か私は知っています。

知っていて、あえて言っています。

そして、家族も知り合いも巻き込みに協力しない事。

ただし、これには例外があります。

それは、警察にお世話になる可能性がある場合です。


◇ 手を洗ったかどうかの確認を求められた。


◇ 玄関の鍵を閉めたかの確認を求められた。


◇ 火などの取り扱いについての確認を求められた。


◇ 強迫性障害の人の気が済むように、洗濯・洗浄等を求められた。


などなど、強迫性障害の種類によって確認を求められたり

洗濯・洗浄等を求められたりする場合は、協力はしなくても

大丈夫です。


問題は、警察にお世話になる可能性がある場合。

それは、度の越えた強迫観念による場合です。


◇ 人の命に関わる場合。


◇ 他人の私有地に勝手に入っていくような場合。


こちらも、強迫性障害の種類によるとは思いますが色々な

症状があると思います。

人の命も大事ですし、他人の私有地に入っていくのも大問題です。


私の場合は一時期、確認の為だと言って他人の家の敷地内に

入ろうとしたりしていました。

その時は、親が止めに入りましたが、止められてもなお・・・。


「 確認の為だ。 確認の為だ。 」


そんな事をつぶやき、すぐにはやめられませんでした。

もちろん、止められているので他人の家の敷地内には

入ってはいませんが、その入れなくて確認が出来ないという

不安は、かなりの苦痛を伴いました。


まぁ、その他人の家の人に発見されれば間違いなく不審者です。

強迫性障害だからと言っても、警察に通報される可能性は大いに

あったと思います。


これは、あくまで私の例ですが、放置する事でかえって

危険な行為に及ぶ場合は、協力してあげる事もやむを得ない

と思います。

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