み~ちゃんの異世界放浪記 その弐

 み~ちゃんです。


 ネロ君がギルドで所で働く事になったの。


 だから、み~ちゃんもネロ君と一緒に働く事にしたの。ネロ君のお役に立てればなぁって。


 み~ちゃんのお仕事は~みんなに可愛がられる事! み~ちゃんの特技を活かせるお仕事なの。趣味と実益を兼ねる? って言うみたい。


 みんなの前で可愛らしいくぅ~、み~って鳴くとなでなでしてくれるの。みんな目尻を下げてみ~ちゃんを見るの。世間一般ではチョロインって言うんだって。ネロ君が教えてくれたの。


 でも、み~ちゃん子猫だから、朝は眠くて起きられないの。気付くとギルドの机の上で寝てるの。ネロ君はもうお仕事してるみたい。用意されてるお水を飲んで、探検に出発!


 ネロ君がお仕事してるお部屋は狭いから、すぐに探検は終わりなんだけど、たまにドアや窓が開いてる事があるのでお外にお出掛け。



「あんまり、遠くに言っちゃ駄目だよ」


「は~い。行ってきま~す」



 ネロ君の言う事はみ~ちゃんはちゃんと聞く良い子なの。


 ギルドの裏には、ぱっぱっかさんが居るので挨拶してこようと思うの。同じギルドで働いているんだからね。挨拶は大事だとみ~ちゃんは思うの。


 お馬舎のぱっぱっかさん達に、み~ちゃんだよ~よろしくねぇ~って挨拶してきたの。ぱっぱっかさん達はちゃんと挨拶を返してくれたの。これでみ~ちゃんと仲良しさん。


 ネロ君の所に戻る途中、日向ぼっこしてる猫おばさんが居たの。



「おばさん。おはようございますなの」


「おや? 見かけない子だね~。どこの子だい?」


「み~ちゃん、このギルドで働いてるの」


「おやまあ、み~ちゃんは小さいのに、苦労してるんだね~。可哀そうさね」


「み~ちゃん、可哀そうなの?」


「そりゃそうさ。猫は自由が一番さね。人と接するのはエサをもらう時だけで十分さね」



 そうかなぁ~? み~ちゃんは人でも猫でも動物でも、一緒に居ると嬉しいよ。猫おばさんは違うみたい。それからも、ず~っと猫の自由について語られちゃったの……疲れてきたの。



「あら、み~ちゃん。こんなところで野良猫さんとおしゃべりしてたの? そろそろお仕事に行きましょうね」



 おぉー、パミルさん。ナイスなの。



「おばさん、またね~」


「不憫な子だよ」



 み~ちゃん不憫じゃないよ。お仕事大好きだし、大好きなネロ君と一緒だから。神様に会えないのはちょっと寂しいけど、道が開けばいつでも帰れるからね。


 今、この時を大事に生きるの!


 み~ちゃん、お仕事頑張りますよ~!




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