Again

郁斗

エピローグ

「お前が欲しかったものはなんだ」



「俺は、力が欲しかった。誰もが平和に暮らせるような、そんな世界にする為の力を」


俺はとある事を考えていた。

なぜ人は死ぬのが怖いのか。俺が出した結論は2つ。一つは自分のやりたい事を果たしていないから。もう一つは何があるか分からないから。もし死んだ後、つまり死後の世界が今より楽しいものなら直ぐそちらに行くだろうし、逆に今よりも辛いものなら行きたくないと思うだろう。まあ、戦争が絶えないこの地域より酷い所は殆どないだろうが。

俺の場合は前者だった。求められれば平和の為に戦った。何度も、何度も、何度も。だが、終わることは無かった。それどころか、いつの間にか色んな人間を殺す殺戮マシーンに成り果てていた。そんな俺は今銃口を突きつけられている。


「そうか。それは大層な願いだ。だが叶うことは無かったな。地獄では上手くやれよ?」


パァン



乾いた銃声が1度、大きく鳴り響いた。




「こ、んなとこ…ろで…おわっ、て、た…まるか……」


バタッ





「ふん、幾ら殺戮マシーンと言われようと所詮は人間。お前ら、こいつの死体は適当に処理しておけ」


「はっ!」

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Again 郁斗 @ikuto_0310

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