戦闘
「当たった!」
敵の兵士の一部が吹き飛んだのを見た日高は叫んだ。
そしてすぐに弾を装填するために移動する。
乗員が二人だけなので移動・装填・発射などは日高一人でやらないといけない。
リーフデには車長席で外を見てもらっている。
「様子はどうだ?」
「攻撃は止まってる。皆慌ててる見たい。」
「それは良い。 もう一発食らわせてやる!」
自然と声が大きくなるのは車内がうるさいからだけではないだろう。
装填が終わった日高は、再び主砲を打つためにスコープを覗く。
リエージュの兵士は流石こちらに気づいたのか、こっちへと向かってくる。
「来たな・・・」
敵の先頭の兵士に照準をあわせる。そして、
「いけ!」
ドオォォォォォォン!
大きな音をたて発射された弾が敵の先頭を吹き飛ばす。
今の攻撃で兵士の半数が逃げていく。しかし、残った兵士は勇敢にもこちらに攻撃をしてくる。
弓矢で。
もちろんそんなものは最大装甲厚100mmを誇るティーガーに効くはずもない。
取り敢えずティーガーを勇敢な兵士達に向けて前進させる。
近づくにつれ、一人、また一人と逃げ出していく。
50mほどまで近づいた所で、残っている兵士は後二人。
後25m まだ逃げない。
15m やはり逃げない
5m
4m
3m 一人が遂に逃げ出した。もう一人はまだ逃げない。
2m
1m 日高はティーガーを停止させる。
残った一人はティーガーの前で立ったままだ。
日高が慎重にハッチから顔を出すと・・・
「気絶してる?」
どうやら気を失っているみたいだ。
遠くを見れば、逃げ出した方もいつのまにやら近くに来ていたへルック達に捕まっていた。
こうして一方的な虐殺になるはずだった戦いは日高達の勝利となった。
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