第18話 相姦関係

 磯野家のヒエラルキーは定まった。


 香織女王 >>>>> ケイさん > カケルさん = 私 >>>>>剛毛



 だけど、私はケイさんに秘密を伝えられていない。


 カケルさんと一夜の過ちを犯し、さらに今日も女王の命令とはいえ、再び体をゆだねてしまった私は、ケイさんに顔向けできない。


 ケイさんは私に何があったのか聞いてこないし、精神的に気遣ってくれている。夕飯時も、黙って私たちの話を聞いていてくれた。



 ひょっとして、薄々気がついているのかもしれない。


 弟に彼女を寝取られたことを。


 私以上にショックを受けているかもしれない。心を痛めているかもしれない。


 そう思うと心が落ち着かない……



 その時だった。


「お風呂、入ろうか?」


 そう言ってケイさんは私を誘った。




 私は湯船に塩を入れると、灯りを消して暗い中、ケイさんとお湯につかった。


 薄暗く、狭い空間の中、私の沈んだ気持ちをケイさんは慰めてくれた。


 私の背中を抱いて「桐子さん、愛してる」とささやき続けてくれた。




 そして


「僕が、全部舐めとってあげる」


 ケイさんはそう言うと、湯船に潜り、私の下半身をなでていく。


 そして、一番大事なところに張り付く



 …………ァ



 私は浴槽に体をあずけ、快楽に身をゆだね、思考を空にした。


 ケイさんは、そのテクニックで私を何度も何度も無我の境地へといざなう。


 まるで私の罪を洗い流すかのように……




 気がつくと、暗がりの中、私はケイさんに抱かれたまま、気を失っていた。


「ご、ごめん……気持ちよすぎて、つい……」


『大丈夫だよ。気持ち、軽くなった?』


 ケイさんは優しく言ってくれた。


 彼はすべてを知っていた。その上で、すべてを水に流そうとしてくれている。



 私の罪は消えない。それは自分でもわかっている。


 たとえ彼が私のことを許したとしても。


 だけど、私は彼の期待にこたえたい。十字架を背負い、ともに歩んでいきたい。


 そう思った。






 だが、女王の鬼畜な所業は続く。


 

 真夜中、女王に起こされた私は、言われるままに服を脱ぎ、裸になると、黒のガーターストッキングを穿いた。そして、同様に黒ストッキングを穿いた女王とともに浴槽に入る。



「今日、お風呂でケイさんにしてもらったことを、私にしなさい~」



 女王は優しく、しかし威厳のある言葉で私に命令した。



 暗い浴槽の中、私は開かれた彼女の足の間で両膝をつき、四つん這いになると、一方的に女王に奉仕し続けた。






 レロレロ……






 しかし……






 彼女の高まりとともに、自らも高ぶってくるのを感じる……






 なぜ?






 私はおあずけをくらった犬のようにやきもきしながらも、その気持ちをぶつけるかのようにペースを上げ、激しく、女王にご奉仕する。






 レロレロレロレロレロレロ……






 DNAのせいだろうか、女王の体の状況が手に取るようにわかった私は、彼女が急速に昇りつめたのを感じた。






 女王の絶頂を見届け






 ふぅー






 そう一息ついた時だった。






 ぴとっ






 !!!!!






 自分の背中にぬるっとした何かが落ちてきた






 それはそのまま私のお尻に向かって下りてきて






 一番近い穴に入り込もうとする






 ちょ…… っと!






「あなたにご褒美をあげましょう~」






 女王にそう言われ、そして昨日の感触から、それがカケルさんだと気がついた瞬間、私は一気に持っていかれてしまう






「アッ―――――!」






 恥ずかしい恰好のまま、女王の前でたちまち前後不覚に陥ると、身体をガクッ、ガクッと震わせた私は、その後






 失禁した






「新しいストッキング、もう何枚か買ってあげなければなりませんね」






 身動きの取れない私をシャワーで優しく洗い流しながら、女王は微笑んで言った。






 ありがとう……ございます






 肩で息をし、涙を流しながら、私はそう述べた。

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