第9話 四人でお風呂♡

「これくらいでいいかな?」


 私がお風呂に塩を入れてケイさんに確かめると、ケイさんはうなずいた。


 じゃあ入りますか。彼氏とお風呂って夢だったのよね。ドキドキするよね。


 その前にツンツルテンになった自分の体を見てうっとりする。でもやっぱ恥ずかしいな。恥毛がないなんて……



「ふぅ♡」


 ケイさんとゆっくり湯船につかっていると、体がほぐれる。

 最近肩こりがひどくなってきたからな~


「おねえちゃん、入るよ~」


「あれ? 香織、入って来るの? ケイさんいるんだけどー」


「大丈夫、カケルさんもいるから」


「って、それ全然大丈夫じゃなーい!」


 まあ、いいか……



 そして入って来た香織は、ものの見事にツンツルテンだった。

 やはり昨晩、カケルさんに楽しませてもらったのね……


「塩あるんでしょ? 塩もみしてあげるよ」


 香織はちゃちゃっと体を流すと、置いてあった塩を使って私の体をマッサージし始めた。


 ケイさんとカケルさんの視線がある中でこれは……ああああああぁぁぁ!


「ちょ! 香織! そこ触っちゃダメだってばっ!」

「えーおねえちゃん、こってるじゃん~」


「そうじゃないって! 殿方の前で私にアヘ顔させないでよ!」



 なんとか恥辱の責めに耐えた私は、体を流しながら香織に言い含める。


「夜に波夫のところに忍び込むのも今後禁止よ!」


「あ、それは大丈夫。『サキュバスかおりんシリーズ』もう完結したから」


 すまん波夫……時すでに遅しだったわ……


「おねーちゃん、それよりね、今日買っちゃったの」

「何を?」


「まのみんがよく穿いてるガーターストッキングとベルト」

「ちょ! あんた! 中学生でしょーが! あんなの穿くの?」


「うん。穿きたかったんだもん。まのみんかわいいじゃん!」


 そりゃ確かにまのみんに憧れる気持ちはわかるけどさー


「おねえちゃんのも買っといたから」

「えーなんでよ!」


「タイトルもう決めてあるの。つるつるレズ姉妹 t.A.T.s.u.」

「結構古いネタ引っ張ってくるのね……というか、大丈夫なのか?」


「私たちならプロモーションビデオだけでミリオン行くわよ」

「いや、心配しているのはそっちじゃなくて……むしろそれ、まのみんとやってよ。私お金出すからさ」


「それだと『姉妹』のsが抜けて本家モロパクリになるでしょ?」

「むしろ本家の彼女たちがつるつるだという風評被害は誰得なのかしら? あと先に言っとくけど、叶姉妹とか絶対ダメだからね!」






 夜、みんなが寝静まった頃、私は目を覚ました。

 お風呂場で裸になると、香織の買ってきたガーターをこっそり取り出し、着用してみる。



 なんか……エッチなんですけど……これ。

 恥毛がない中、これは……と思いつつ、私は切れ目の部分を指でパカパカしてみた。


 もう一度鏡を見る。ああ、ダメだ、ムラムラしてきちゃった……

 ふんもおおお! って叫びたくなるほど……


 本当はケイさんを起こして相手してほしい。

 だけど、気持ちよく寝てるみたいだから、しょうがない。


 結局私は生殺し……


 やむなく私は三日続けて波夫の部屋に侵入することになった。



 こいつは相変わらずテント張って寝てるのか……





 先っぽだけ使ってみようか?






 いやいやいや……





 だって愛玩動物だぜ?






 そう言えば昔、「いぬ」って漫画あったっけ?





 やばいやばいやばいやばい! ムラムラがやばい!





 起きないよね?





 確かこいつが買って来てたコンドームが、このあたりに





 あった♡





 テントの布団をそっとはがし、パジャマのズボンをめくると





 そこには……













 カケルさん……なんでこんなところにいらっしゃるんですか?



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る