美人姉妹とイケメンウミウシの相姦関係

ケイside

第1話 桐子ちゃんとの生活の始まり

 僕がカケルと一緒に陸に上がって来て、最初に探したのは、住むことができる家だった。


 慣れない土地で右も左もわからないまま歩いていると、声をかけられた。


「なにかお困りですかー?」


『ああ、すみません、このあたりにどこか泊めてもらえるところがないかな、と探していまして……』


 とっさに言ってしまったが、相手の女の子は、少し考えたあと、言った。


「じゃあ、私のところに来ません?」


『え? いいんですか?』


『大丈夫ですよ。今うち親がいなくて三人兄弟だけなんで』


 それが何を意味するのかわからなかったが、好意に甘えることにした。


「へー、ケイさんって言うんですか。私は磯野桐子っていいます。」


 そういった彼女は、美人だった。色白で長い黒髪が甘い顔立ちに合っている。


『高校生?』

「高2です。ケイさんはウミウシさんですよね?」


『うん。ひょっとしてウミウシ属に会うの、初めて?』

「はい。初めての方がこんなにイケメンなんで、ちょっと緊張しちゃってますが」


 彼女はそう言うけど、緊張のそぶりはまったくない。


 そうこうしているうちに磯野家に到着した。

 桐子ちゃんの部屋はとても清潔で整理整頓が行き届いていた。


「とりあえず私の部屋にいてもらってもいいですか? それと、このあと食材買ってきますけど、ケイさん、今日食べたいものとか、あります?」


『うーん、そうだなー。特に今日は食べなくても平気だけど、買い物に付き合ってもいいかな?』


「え? 付き合ってくれるの?」


 そういった彼女はやや顔が赤くなっていた。


『ダメかな?』

「ううん、すごく嬉しいです。今まで買い物とか、いつも一人だったから」


『兄弟は年が離れてるの?』

「いえ、双子の弟と、2こ下の妹なんで」


『そうなんだ。僕の弟も二つ下なんだけど、僕らくらいになると年とかあんまり関係なくなっちゃうんだよね』

「何言ってんですか。ケイさん、十分お若く見えますよ」


『そんな、桐子ちゃんみたいな若くてかわいい女の子に言われたら照れちゃうよ』


 上ずった声で言った僕に、彼女は直球を投げてきた。


「ひょっとして、ケイさんって、独身?」


『え? うん、そうだけど……』


「ケイさん、私と付き合ってくれませんか?」

『えっ?』


 桐子ちゃんの顔は紅潮しているように見えた。


『僕なんかで、いいの?』

「あなたが、いいの」


 桐子ちゃんはそう言って、僕に口づけした。





 近くのスーパーで買い物をしている時、桐子ちゃんはできる女だった。

 一見あけすけに見えて実は几帳面な性格のようで、自分のお小遣いと家計はきっちりと分け、夕飯と朝食及びそれに関わる余りものの使い切り方まで全て見切って判断しているのがわかる。


「ケイさん、普段どんなもの食べてるんですか?」

『実はあんまり食べないんだ』


「そうなの?」

『うん。だけど、桐子ちゃんが今後も恋人として付き合ってくれるなら、桐子ちゃんの体毛が少し、欲しいかな』


「えっ! 体毛……ですか?」

『うん。桐子ちゃんの体毛、食べたいな』


 いかん、初心な桐子ちゃんを食品スーパーで赤面させてしまった。


 イソギンの隆一さんや隆二さんはこういった会話をタイミングよく狙ってやるんだけど、僕とかカケルはどうも苦手なんだよね。女心って、難しい。




 夜、お風呂から上がって来た桐子ちゃんは、僕に向き合うと、言った。


「ケイさん、私のこと、食べてもらえませんか?」


『え、いいけど、いきなりいいの?』

「うん」


 いきなり初日からこんな展開を迎えるとは思わなかった僕は、びっくりした。

 桐子ちゃんは部屋の灯りを消すと、服を脱いでベッドに横たわる。


 僕は彼女の上に乗ると、おへそのあたりのうぶ毛をめた。


(あ……)

『大丈夫、落ち着いて。ゆっくりと味わうから』


 僕はそこから彼女の手を広げると、わきの下を味わう。

 桐子ちゃんが甘い吐息を漏らした。


 ゆっくり、ゆっくりと腋毛を食みながら、毛穴の後が見えなくなるまで平らげると、今度は反対側。桐子ちゃんは、僕の動きがわかっているかのように体をねじった。


 同じようにゆっくりと腋毛を食む。桐子ちゃんの腋毛はおいしかった。彼女からにじみ出る汗を舐めとりながら完食すると、桐子ちゃんはかわいい寝息を立てて眠っていた。僕は桐子ちゃんの夢に魔法をかけると、自らも眠りについた。

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