第17話 これからの俺たち

『以上がおおよそのこれまでの経緯です』


「えっと、前半はともかくとして、後半のは……いいの? あれ、作者的に本当にOKなの?」


 とはいえ、状況として、なんとなくわからなくもない。

 群集心理が全世界的に広がり、あっという間に勝負がついてしまったってことか。


 ただ、そうはいっても、まだモヤモヤ感がぬぐえない気がする。


 というのも、俺がヒトのオスだから思うのかもしれないが、こういうのって「ヒトvsイソギン・ウミウシ連合」ってのが普通というか、「イソギン・ウミウシ連合」が表に出てこないからしっくりこないのだろうか?


『波夫さんは我々を敵だと思いたい、ということですかね?』


 ケイさんのテレパシーが飛んできた。


「いえ、決してそういうわけじゃないんです。ただ、種としてはそう思うのが一般的なのではないかな? というのも事実としてあるのではないかと……」


「えーでもあたしはそんなの気にしたこともないけどなー」

「わたしも~」


 君たちには同意を求めてないから。


『本当は波夫さんの気持ちも理解できるのです。私もオスですし、先ほどの説明も多分にオス目線にしたつもりです』


 カケルさんが言った。


「もしも、俺がケイさんやカケルさんに敵意を持っていたとしたら、俺は殺されるのかな?」


『私にはわかりません。それは桐子や香織ちゃんが判断することですから』


 そういうことか。本心かどうかはともかく、自分たちはヒトの抗争には直接的に関与してはいない、と。


『もちろん同胞が理由なく攻撃されたりすれば、報復措置を取らせていただくこともありますよ。直接殺したりはしないですが』


『例えば波夫さん、昨日ドラッグストアで我々の同胞を殺害されたと思いますが、あれの報復はまだ終わってませんよね?』


 え……知ってたの?


「そういえばおにいちゃん、おむつプレイまだだったよね~」

 香織の目がキラリと光った。


「あー、そういえば、あんた今おむつしてたんだっけ?」

 桐子がにやりと笑った。









 あばばばばばば( ・∇・)





第一章 「幼馴染がイソギンチャクと付き合うことになった件」 完

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