第33話  「木星の内側」 

 「宇宙船アニー」と「宇宙海賊さん」たちは、木星にできた巨大なお口の中にどんどん吸い込まれて行きました。


『アマンダさんなんとかしてえ。魔女でしょう。』


 「こんちゃん」が言いました。


『魔女が何でもできるわけじゃないの。』


『何かして努力してください。パスペポ・ドキンとか』


 「くまさん」も言いました。


『そういうのはありません。あらら、ほらブレーキ利きなさい。バババ・ぶぶーん。やっぱ効かないわ。』


『「アニーさん」も頑張って。』


 「くまさん」が「アニーさん」にも言いました。


『ほらみんな応援団するよ。』


 「しっくん」が困ったときにする、「応援団」をみんなが始めました。


『ほら、「ぱっちゃくん」も泣いてないで太鼓たたくの。』


 「こんちゃん」が笛を吹き、「ぱっちゃくん」が太鼓をたたき、「くまさん」が応援団長をして、「もーくん」がお口で旗を振り、「ねずくん」は甲高い声で叫びました。


『アニーさん頑張れ!、アマンダさん頑張れ!』


  『🎶 どんどん・ぴっぴー!』


『あんたたち何処にそんなの持ってたのよ。』


 アマンダが言いました。


『「もーくん」のお腹の中だよ』


 「くまさん」が答えました。


『あの、応援はありがたいのですが、「アニー」の推力ではかないません。落ちます。吸い込まれます。覚悟してください。』


『うわー!』


 宇宙船は、ものすごいスピードで、木星のお口の中に、入って行きました。



    ???????????????????????


やがて、「くまさんたち」はようやく気が付きました。


『どこだろう?ここ? 天国かな?』


 「くまさん」が起き上がりながら言いました。


 魔女「アマンダ」も、目が覚めました。


 みんなが次々に起き上がりました。


『うわあ、すごいー!!』


 窓からお外を見た「ぱっちゃくん」が大きな声を出しました。


『お花ばっかり!』


 そうなのです。宇宙船の周りは、たくさんのお花でいっぱいだったのです。


 宇宙船「アニー」は、お花の中に、うずもっていたのです。




 ・・・・・・🐻 🐼 🐮・・・・・・










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