第7話  「魔女アマンダ登場」

 「魔女アマンダ」は思いました。


『ふうん。あのおうちには、どうやら、ぬいぐるみさんが、たくさんいるようだね。ちょっとおじゃましてみよう。』


 そうして、アマンダは風になって、「しっくん」のおうちの二階の窓のすきまから、中に入ってゆきました。


『おお、いるいる。まあ、すばらしい、こんなにたくさん。やったあ。「大収穫」ではありませんか。よし。』


 魔女アマンダは、おうちのなかのぬいぐるみさんを、いっぺんにあつめる魔法をかけました。


 すると、「しっくん」のおうちのなかの、ぬいぐるみさんたちは、いっせいに動き出して、魔女の周りに集まってきてしまいました。


 らくだの「らくさん」も、まるで寝たまま動いているように、魔女のところにひきよせられました。


 「しろくまくん」も「カリスくん」も・・・・・・ 


『よしよし、みんないい子だねえ。まあ、いるわいるわ、すごーい。』


 「魔女アマンダ」は、もう、ごきげんです。


『では、みんな一緒に、お城に帰ろうね。ほほほほほ・・・。」

 魔女は、みんなを連れて、また風になって消えてしまいました。



 いっぽう、「くまさん」たちは、大きな「たらい」に乗っかって、川を下ってゆきました。


 『いつ海につくの?あと2~3分かな。』


 「ぱっちゃくん」がべそをかきながら言いました。


 『この先で、川はもっともっと、大きな川に出るんだ。』


 「くまさん」が言いました。


 『旅は始まったばかりなんだ。』


 ぱっちゃくんが、怖くなって、すぐに、大泣きしました。


 ほかのみんなが、「ぱっちゃくん」をなぐさめていました。


 『ぱっちゃくん、みんながいるから、大丈夫だよ。』


 『この旅は、大変だな。』


 くまさんは、そう思いました。

 

 

   ********** 🐼 🐻 ⛵ 🐮 **********


 





 







 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る