第2話  「くまさんたちの「おいたち」」

 「くまさん」が生まれたあと、パンダの「ぱっちゃくん」🐼、キツネの「こんちゃん」🦊、ネズミの「ねずくん」🐭、大きな牛の「もーくん」🐄など、たくさんのお友達がやってきました。


 じつを言うと、「くまさん」が生まれる前にも、「しっくん」の家にはお友達が来ていました。


 一番早く来たのは女の子のお人形さんで、まだ名前はありませんでした。


 そのあと、「りすくん」🐿️や「わんおじさん一家」がやってきました。


「わんおじさん一家」は、くまさんと同じように、「しっくん」のお母さんが作ったのですが、「わんお父さん」🐶と「わんお母さん」、それに子供の「わんお」くんと「わん子」ちゃんでした。


 「くまさん」は、彼らと少しの間だけ、一緒に暮らしていたことがありましたが、いつのまにか、彼らはみんな、いなくなってしまいました。


 「しっくん」が「くまさん」に教えてくれたところでは、彼らは「遠くに旅に出たんだ。たぶん、もう、おうちには帰ってこないだろうな。」


という、ことでした。


「どこに行ったの?」


と、「くまさん」が尋ねてみると、

「遠い遠い、海のむこうの国なんだ。」

「しっくん」は、そう答えました。


 「人はね、だれとでも、いつか必ずおわかれする日が来るんだ。」

 「くまさんも?」


 「くまさん」が、とても心配になって尋ねました。


 そういえば、前は「くまさん」を作ってくれた「しっくん」のお母さんも、「お父さん」も、ずっといっしょにいたのに、いつの間にか、いなくなっていたからです。


「そうだよ。でもね、それまでは、ずっと一緒にいてね。」


「うん。くまさんは、しっくんとずっと一緒にいる。ぱっちゃくんも。」

「くまさん」は、自分はぜったいに「しっくん」と、いつまでもいっしょにいるんだ、と考えました。





  ************ 🐼 🐻🐄 🐿️ 🐭 ************




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