🐻『くまさん宇宙の大冒険』🐼 《オリジナル版》
やましん(テンパー)
第1話 「はじまり」 🐻
しっくんは、長い間、「くまさん」たちと一緒に暮らしてきました。
「くまさん」が生まれたのは、今からもう五十年よりも、もっともっと昔のことです。
ある寒~い冬の日、しっくんがコタツの中で遊んでいたとき、お母さんが雑誌を見ながら何かを作ってくれました。
それが「くまさん」🐻、だったのです。
「くまさん」は、本当は小さな「まくら」だったんです。
だから、「くまさん」には、手が付けられていません。
「くまさん」の足は、小さな毛糸の玉でした。
まん丸い目は、銀色のセーターのボタンでした。
そうして、体の割には大きなお耳がありました。
この、「くまさん」の耳は、とても役に立つのです。
たとえば、しっくんに「いい子いい子」をしたり、「ぺんぺん」をしたり、ちょっと可愛く「かしこまったり」。
いろんな事ができるのです。
はじめて「くまさん」を抱いたとき、男の子なのに、しっくんはとても喜びました。
しっくんには、兄弟がいなかったので、たぶん、少しさみしかったからです。
最初の日、こたつのお布団の上で、「くまさんは」何回もころがり落ちたり、また、こたつの上にはい上がったりして、しっくんと一緒に遊びました。
そうして、それからは、毎晩一緒に寝ることにしたのでした。
そうそう、こどものころのしっくんは、「くまさん」ではなくて、「くまちゃん」と呼んでいましたけれども。
************ 🐼 🐻 🐻 🐻 🐼 ************
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます