第7話 1巻キャラクターコメンタリー②

「早くも飽きてきた……」

「早過ぎるよ……」

 まだ、2章なのに……。

 そよぎは言う。

「いや、飽きたのは、私じゃなくて作者だよ」

「なお悪いよ……」

 僕は言う。

「始めちゃった以上は最後までやらないと……まず①ってつけちゃったから最低でも②はやらないと……」

「そうだね……。①ってついてたら②があるのは当然だよね……」

 僕の言葉に応えてそよぎは言った。

「私たちの本のタイトルには『1』ってついてない……。1巻から『1』ってついてる作品もあるのに……。タイトルに『1』ってついてないってことは、つまり……」

「よし、キャラコメいくぞー」

 触れてはいけないこともあります。


※ページ数は書籍版ファミ通文庫に準拠します

※若干、ネタばれもあります


p55

幸助「そよぎ……ネット上に個人情報書くな……。しかも、人の情報をばらまきやがって……」

そよぎ「ネットに個人情報を書いちゃだめなの……?」

幸助「だめだよ……」

そよぎ「そうなんだ」

幸助「おまえにはネットリテラシーというものを叩きこまねばならないようだな」

そよぎ「待って」

幸助「?」

そよぎ「それはアニメイトのメッセージペーパーで書いたネタだから、みんなアニメイトで買ってもらうとこの続きが読めます」

幸助「販促」


p58

幸助「エッチ、スケッチ、ワンタッチって今時の高校生言うのかな……」

凪「少なくともあたしは言うけどな」

幸助「おまえは中身おっさんみたいなもんだから、参考にならねえ」

凪「あはは、見た目は子供、頭脳は大人、って奴だな、マジうける」

幸助「コ○ンくんに謝れ」


p69

幸助「そういやさらっと言ってるけど『吊るし切り』ってなんだ?」

風音「アンコウみたいに身がぐちゃぐちゃしてる魚をさばくときは、魚の口から水を入れて吊るして切るのよ。そうすると身が膨らんで切りやすくなるってわけよ」

幸助「へえ。おまえはそんな切り方ができるのか?」

風音「できるわけない、っていうかやってみたことすらないわよ。アンコウなんてさばいたことないし」

幸助「じゃあ、なんで『吊るし切り』なんて知ってたんだ?」

風音「『美味○んぼ』で読んだ」

幸助「『美味○んぼ』」

風音「あと、『食戟○ソーマ』」

幸助「『食戟○ソーマ』」


p81

幸助「ここまで酷い成績で、逆に中間のときの現代文の『2点』はどうやって取ったんだよ……」

そよぎ「小説の読解問題出てたでしょ」

幸助「ああ」

そよぎ「まあ、小説って言ったら私の得意分野だよ」

幸助「つっこまないぞ」

そよぎ「そこに『身ぐるみをはがされたおばあさんは可哀想だなって思いました。私の服を分けてあげたいです』って書いたら2点もらえた」

幸助「小学生扱いだな……」


p108

雪哉「いやあ、このときは盛り上がりましたね」

幸助「誤解を招く言い方はやめろ」

雪哉「この後、めちゃくちゃ○ックスした」

幸助「してねえから!」

雪哉「でも、このとき、幸助さん最後に諸般の事情で意識が薄れてるじゃないですか」

幸助「………………」

雪哉「つまり、このときに――」

幸助「はい、終わり。この話、終わり」

雪哉「幸助さんのあ――」

幸助「終わり、終わり、終わり。はい、終わり!」


第二章 おわり

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