第8話 1巻キャラクターコメンタリー③

「今回は三回目ということで、作者が近所の本屋を回って、私たちの本が売れてるかどうかを確かめてきたよ」

「おお」

 確かに数字を確認するのも大事だが、実際に売り場の雰囲気を確かめてみるというのも悪くないだろう。

「まず、一件目では」

「おう」

「売ってませんでした」

「それはどういうことだ?」

「それなりに大きい本屋さんなので一冊も入荷してないってことはなさそうだから、売れたんじゃないかな?」

「なるほど」

「まあ、たぶんせいぜい二冊くらいだけど」

「……まあ、売れないよりはいいよ」

 そよぎは説明を続ける。

「二件目は……」

「………………」

「売ってませんでした……」

「………………」

「ここは小さな本屋さんなので、そもそも入荷してない可能性が高い」

「………………」

「ファミ通文庫はグラブ○しかなかったし」

「グラブ○」

 まあ、小さい本屋さんにまで卸すかどうかは文庫によってかなり変わるみたいだからな……。大きい本屋に集中して配本されているのだろう。

 そよぎは言う。

「そして、三件目は、なんと!」

「なんと?」

「行ったら本屋潰れてた」

「?!」

 書店員の皆さまできたら平積みにしておいてください。


※ページ数は書籍版ファミ通文庫に準拠します

※若干、ネタばれもあります


p109

そよぎ「こっからが完全書き下ろしパートだよ」

幸助「そうだな」

そよぎ「だから、本を買っていない人には解らないし、ちょっとくらい盛っても大丈夫だね」

幸助「盛る?」

そよぎ「いやあ、このときの戦いは本当にギリギリだったよね。もし、ここで私が負けてたら地球が爆発してたからね」

幸助「盛るというかもはや出鱈目」


p115

幸助「エロマイスターってなんだよ……」

凪「『愛の創造者』だよ」

幸助「そんな中二病スキル名みたいな言い方されても解らん……」

凪「……スケッチと二人きりだと身の危険を感じるということだよ、色んな意味で」

幸助「なんかマジっぽいトーンで言うなよ……」


p127

凪「なぜ、ここで下着が透ける挿し絵が入らなかった?」

幸助「挿し絵は作者が決めてるんじゃないし……」

凪「これはもうコミカライズしてもらって、下着妄想シーンを書いてもらうしかねえな」

幸助「無理難題」


p128

幸助「ゲームセンターも行ったなあ……」

そよぎ「行ったね」

幸助「あそこで、そよぎさ」

そよぎ「待って、幸助くん」

幸助「? なんだよ?」

そよぎ「そのへんはとらのあなの書き下ろしSSで書いたから、ここで話すのはなしで」

幸助「販促再び」


第三章 おわり


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【とくべつへん】愛原そよぎのなやみごと 雪瀬ひうろ @hiuro

現在ギフトを贈ることはできません

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ