第5話 : 国一番のニッキー
何ヶ月か過ぎた日曜日の事
立派な洋服を着て、立派な子供服を手にしたニッキーは、西の街へ帰って来ました。
「どうだい!立派になった僕!立派なお土産!西の街のみんなも喜んでくれるに違いないさ!」
・・・・・
街中の視線を浴びながら広場へ向かうニッキー。
「さぁ!国一番の人気者!ニッキーが帰って来たよ!お土産が欲しい子供達は寄っておいで!」
…どうした事でしょう?
子供達はおろか、人っ子一人も集まりません。
みんな遠くからチラチラ…ヒソヒソ…とするだけです。
「これは…みんな、いったいどうしたんだい…?」
呆気に取られるニッキーの耳に、街の人達のヒソヒソ話しが聞こえてきます。
「病人に嫌がらせしたんですってよ?」
「なんでも学校の授業を邪魔したって話しだ」
「行く先々で、他の街の人を馬鹿にしてたらしいじゃないか」
「あんなに仲良しだった子供達まで…なんてひどい!」
「違う…違うよ、誤解だよ!僕は、みんなに服を…」
バサッ!
どこからか投げ捨てられたニッキーの服を見て、ニッキーはその場にしゃがみ込んでしまいました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます