少し前の話し

ユーリは高くそびえる山の中腹にある木上にいた。

地球が崩壊してから故郷のネオスに帰ることなくネプチューン王国のシティーをまわった。

こちらに居たときはまだ全王ラルゴの時代で王都は欲望に満ちていた。

貴族や王の側近が贅沢な暮らしをしていたが民は労働に疲れ果てていた。

現王女アフロディーティが何とか立ち直らせたとこにシオンが現れた。

ネプチューン王国には精霊や聖なる獣、地球で言えば神のお使いの聖獣たちほとんどさったいう。

「ユーリ、帰ってこれたのね。みんな心配したのよ。」

金色の鳩のような体に細い首

金色の羽毛に銀の翼、長い尾の鳥はティティもしくはティという。

首にグラスとリラの花を描いた石をつけているティはティセラ、ユーリの母が使役する。

「母さんがここにきてるの?」

「いいえ、カラーはネオスから出れないのよ。ネプチューンで争いが続いてるからネオス王国にも被害が出るんじゃないかって王が心配してるの。私はあるシティーを救うためにお使いにだされたの。」

敵はタイガー、大地の聖獣を捕まえ悪趣味なことをするという

「私達も怒ってる。子供達を虐殺されて。だから思い知らせてやるつもりよ。」

いつもは穏やかな深緑の目が朱色になっている。

「ユーリは力が回復してないからここの警護をしてるんだ。なんか申し訳ない......」

「だいじょうぶ私たちが終わりにして見せるから。」

ティセラがそう言って飛び立つ長い尾が何本か木にひかかっているのはわざとだろう。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る