ある洞窟で
洞穴の前で人々はお参りする
穀物も獲物のも捧げる
彼らはかつての恐ろしい故郷の侵略から救い出してくれた龍を敬っている
この洞窟に住む龍は彼等を救ったヒグレとは全く別の一族だが
「やつは俺が行った地球を欲しがってるんだ。まあ異世界にアクセスするのは困難だろうけどね。」
一匹の龍とユーキスは話している
透明な紫の鱗をもち額にオレンジの石
鬣は燃えるように赤い龍は
三つ目一族の息子、ヒディーだ
ちなみに彼はここに子守りをしに来ているだけだ
「闇の番人が暴走してやつでも操れないらしいね。『闇守』に駆り出されるってタリィーがなげいてた。」
『闇の番人』が暴走するということは今までネプチューンやネオスを闇から守ってきたものが居なくなるとうことだ。
「その影響がネプチューンだけじゃなくてネオスにも広がっているらしい。ただネオスは聖獣も龍もまだ力が強いから『ボダーイ』には影響が出てないらしいけど。」
ユーキスが綺麗に光る石を投げながら言う。
「油断は出来ないけどな。子供だがあの風魔鳥を捕らえてエナジーにした男だからな。闇が濃くなってるせいか今回の孵化は二匹だけ後はこの通り石になっちまったよ。」
ヒディーが子守りをしているのは牙龍(ガリュウ)という小柄な龍族の子供だ。
一族の中ではあまり強くない上に例外の混血のためつまはじきにされているヒディーにとってこ牙龍に子守りは心のよりどころなのだ
「ツゥリィさんももう牙族もネプチューンを出る時かもなて言ってた 。牙龍の中には出ていったのもいるんだとか。」
牙龍と牙族の絆は深く
男の子が産まれると龍が産卵するという
そしてその中で選ばれた戦士は産まれた子の守龍となり生涯を共にする
しかし気の淀みのせいか出てい牙龍が増えているらしい
それにくわえ卵の孵化が減り
もうここには数えほどしか牙龍はいない
「まあそれは持っていって龍の墓場にでもいれてやってくれ。こいつらが外に出れるようになったら俺も最後のお仕事するさ。」
鬣やら髭やらにチビ龍がかみつく
「また会えたらいいね。」
軽く手をふる
「はは様に持っていけ。」
鱗を一枚、ユーキスに投げた
それをポシェットにしまい
ユーキスは細い岩の割れ目に消えていった。
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