再会
『白虎』は半組式だ、テレパシーなど目に見えない力を持つ者
身体傷害が有る者
上の連中が地下に追いやった人々もいるが組式に反発して出てきた技術者、科学者もいる
この移動する基地を作りあげた今川良知は上のグループ『ダビデ』から出た人間だ
彼はコンピュータをあやつり繊細な技術をマスターしている。
ただ彼の姿を知るのはユーリと『真田忍』の者だけだ。
岩に見える『白虎』の本部の中は二層の半分からは人が住む小さな村のようになっていたがそこは銀色の空間に変わっていた。
「もう虎の子はいないんです。男性の大半は戦いで命を落としました。資源も足りなくなっているので三層しか広い住居スペースはありません。」
虎の子は『白虎』の父、母をもつ子供のことだ。
『ダビデ』の虐待が酷くなっている
その影響がここにもあるようだ。
「もう地球は終わりかもな…………」
「今川博士も同じようなことをおっしゃってました。今は『白虎』も人々を助けるのに力をいれてます。」
マーズは南の人々は無事だろうか?
円形の浮遊盤にのり上までいく。
「お久しぶりですユーリ様。」
桐弧の護衛コールが挨拶する。
「僕の弟のユーキスです。」
自己紹介しただけで彼はすぐに道を開けてくれた。
「ユーリ様、無事に到着なさってよかったわ。」
豊かな黒髪をゆらす女性
「途中でイロイロありましたが無事にこれました。こちはユーキス、僕の弟です。」
後でかたまっていたユーキスがペコと挨拶する。
「赤毛の戦士てあなたのことでしょ?北からきた仲間が言っていたの龍神の使いだとか。」
どうやらヒグレが何かしたらしい。
まさか噂になってると思いもしたかったユーキスは苦笑している。
「ヒグレのこと話してもだいじょうぶだよ。じつはキリさんは異世界とのハーフで魔術も少し使えるんだ。」
ユーキスは肩をすくめる
住民を異世界転送しましたとは言えない
おまけをつければ魔力が乱れるここでは無事に帰れるかもわからない。
「話はたくさんあります。」
銀髪の少女がテーブルを運んでくる。
「このこは?」
「マリの娘です。息子は明智博士の助手をやってます。」
ユーリがやっと医者と認められたころ悲惨な事件があった
『ダビデ』が女性ばかりモルモットを葬ろうとしたのだ
メタトロンが立ちあがり保護したが、女性の大半は虐待ともて遊ばれたことに心身と共にボロボロだった
それだけではない
彼女達は研究材料にされていたようで体のあちこちに縫われた後があった
マリはその中でも特にひどかった……肺は片方しかなく体のあちこちに傷があった
それでも美しい彼女は男達に利用され妊娠していた
ボロボロの体で出産し
たくましく生き抜いたマリは桐子つきの侍女だ。
「双子だったんですね。」
少女をみてマリを救いだしたのはそんな前なのかと思う。
ユーリの見ためは少年だがゆうに五十は過ぎている。
元の世界の王族の血を引くユーリは年をとるのがおそいらしい。
桐狐の能力は生き物を癒すことだ
彼女のプライベートルームは外にはいない動物達がいる。
「ユーリさん、イロイロとお世話になりました。」
頭に白いハチマキをした男性がユーリに声をかける。
「エイジさん、生きていたんですね。」
前は青白かった顔はイキイキとしている
マーズはここに来たようだ
「エイジさんの作る物は素晴らしいて龍馬が自慢するんで技術部の引っ張りだこなんですよ。」
桐弧にほめられ
頭をさげる
「ユーリ先生が到着したなら早く言ってくれよ。」
大声が感激の対面をだいなしにする。
「きいてなかった佐之助が悪いんだろ。臭い、着替えてこい。」
桐弧が笑いながら応接間に出ていく。
「新八さん、あわてなくてもユーリ博士は逃げませんよ。身だしなみを整えてらっしゃい。」
ピースのニ番隊の隊長、永倉新八だ
ユーリが来たときいて待てずに来てしまったらしい
「こっこれはご無礼を……私の監視がなってませんでした。もうしわけございません。」
ユーリが顔をのぞかせるとそこには『エコ』の隊長西郷吉之助が土下座していた。
どうやらピースの荒くれ者を彼が任されているらしい
「元気なのはいいことです。こちらへ。」
一礼きっちりして吉之助は部屋に入ってくる。
「お久しぶりです。ユーリ先生。」
見た目はいかつい吉之助だが仲間を大切にする
優しい男だ
「『エコ』も『ピース』もここに集合しているってことは他も来ているのかな?」
「『ナーチュリー』は壊滅したときいております。『朱雀』『玄武』の動ける者は南の支援に行きましたがあの襲撃でどうなったかはわかりません。『青龍』も生き残った者は北へ行ったようです。」
各地にちっていた反組式のグループがまとまって行動をしているということはカプセルタウンがまた滅びたのだろう。
北の『ヤマト』南の島々の集り『アテネス』、そこ以外はカプセタウンばかりだ。
「新八さん達がきたら内密会議をはじめましょう。」
吉之助はいつもの席に座る。
パッドを気にしているあたりから『白虎』の内部も大変のようだ。
メタトロンはどこにいるのだろう?
彼の率いる部隊『エンジェルナイト』は特殊部隊だ
戦士でもあり研究者でもある集団で自立している
南のモーゼもそのうちここにくるだろう
北の人々は来ることないが、北より人口が多い南の人々がきたら『白虎』だけでは収まらないだろう
あちらにはマーズもいる
龍である彼ならだいじょうぶだろう
ユーリはため息をついて
自分の席に座った。
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