地球最後のクーデター~白虎~

地下の温度が上がっているのだろうか?

あちらこちらから湯気がふいている。

真白な空間に黒い岩がそびえる。

「少しお待ちください。」

ピースの隠密、『真田忍』のものが岩に吸い込まれるように消える。

「ユーリ、暑すぎだよ。冷却が追い付かない。」

ユーキスの悲鳴がきこえる

「すぐに入れてもらえると思うからだいじょうぶ。」

蒸気と熱気で髪がへばりつく

凄いな、これじゃあただの岩だ

この岩はここでの形で『白虎』の本部はカモフラージュで隠すことができる。

この技術は最高司令部では紛失し方法は謎らしい

『白虎』には桐弧という指導者がいるが実際に強い力を持つのは電脳空間の中心、『富士』にいる技術者と科学者だ。

「ユーリ先生、ゆうどうします。」

白いドレスの女性が前にたつ。

岩の下の穴からはいる。


岩に見える中は見事なターミナルだ戦闘機と移動用の円盤が並んでいる。

「ユーリ先生ごぶじで何よりです。」

かけよってきた金髪の少年はルイ、ある施設からユーリが救いだした少年だ。

「ルイ、生きてよかった。くわしい話は中できくよ。こちらは弟のユーキスだよ。」

ハグをしあう

痩せて青白かった少年は背も伸びてりっぱになっていた。

シティーが次々に崩壊した日からそんなにたっていたのかと思う。

「ユーリ先生、彼女が双子の妹の瑠璃ですよ。」

女性がほほえむ

双子といっても彼らは似ていない、二人は同じ試験管で育ったらしい。

ユーキスとユーリも兄弟と言っても血はつながっていない。

同じ母に育てられた乳兄弟というやつだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る