悪魔と白虎
銀色の巨塔の地下で何人か集まっている。
「わかりましたキリュウさん貴方もお乗せしましょう。」
今までのミサイルの攻撃の画像を見ていたカズがキリュウに言う。
「これが最後でこの惑星は消える。アーリアさんには感謝しなくてはあの頑丈な岩盤をくだいてくれたんだから。」
キリュウがクスリと笑う。
面倒なことは下に任せカズはずっとここの技術のデータを見ていたのだ。
「ヤレヤレ、ほんとゴミだな。アーリアくん君が手を貸すこともないさ。どうせ全てが消えるんだから。」
アーリアはもう興味は無かった。
ここはアーリアが憎む故郷じゃない、ディスが見つけ出した昔の空間の入口の先につながっていたのが復習したい場所だ。
シオンの手に入れたいのもそちらだ。
ここで手に入れたいのは大陸を破壊した兵器と材料だろう。
ハヤトは面白がっているようだ。
まあほっておこう……私のやることはない。
水晶を懐にしまう。
ヤレヤレ兵の無駄遣いもいいとこだ、せっかくネプチューンの魔術でも最高の位の人間を操りの技にかけたのに、数人は失った。
ネオス王国か、引き上げたらそちらにも手を打った方が良さそうだな。
アーリアはユーリのデーターにアクセスする。
守人の実の息子か、これはうまく捕まえて技をかけたら侵略に使えそうだ。
このままでは大規模な噴火がおこるぞ。
南に帰ってきたマーズは地底の中の音に気づいた。
急激にマグマが変化し、渦からは蒸気が立ち上っている。
「サラマンダー様、キリュウはこの星の核にキマイラを打ち込もうとしているようです。」
偵察に出ていたユタカから知らせがはいる。
ヤツが早いか大地が怒るのが早いかてとこだな。
モーゼは疲労で倒れた今、マーズが南の支えだ。
やれることをやるしかないな。
『ピース』の本部にとにかく身を寄せようと思ったが本部のあったあたりは黒い大地に溶岩がワキダス空間になっていた。
「他をあたってみよう。」
ユーリが地図を広げる、この地図は組式の図だがほとんどはなくなっている。
ユーリとユーキスは南に向かっている。
ヒグレはマヤ達と共にメタトロンの元へ向かった。
敵の襲撃はないがいなくなったわけではなさそうだ、小型の戦艦は見かけたが攻撃はしてこない。
「なんか平和すぎて不気味だな。」
ユーキスがつぶやく。
「残っているとしたら三ヵ所か……」
白虎を探すには信号を拾わなくては無理だろう……『ピース』 のメンバーは無事だろうか?
「魔術の気配はあるがこちらから出向く必要もないだろうけど敵さんが全く動かないのが気になる。」
ユーキスは電波を感知する装置の画像をみる。
「ウーン電波も今は弱いのが一つ……」
「ユーキス見せて。これは白虎の電波だどこだ?」
危険覚悟で飛ばした小型の飛行機はまだ飛んでいるようだ。
その飛行機が位置を示そうとしたしゅんかんうちおとされた。
「きたか。」
ユーキスが戦闘機のほうに席を
うつす。
「いやユーキスうつな。水の中にはなにもいない。位置はだいたいわかった。これはメタの声聞機能があるから行けばわかるはず。」
ギュイイーンと潜水モードを切換え浮かびあがる。
見張り用のデッキにでるとそこは真白な空間だった。
水は今までの地下と同じ海水のようだ。
あちらこちらに湯気がたっている。
「このまま前進して。この周囲に白虎の本部があるはず。」
慎重に進んで行くやがて前方に丸い建物が表れた。
円盤のボードに乗った戦士が現れる。
「ユーリ博士でしたか。中にも人がいらっしゃるようですか?」
黒の覆面をした者が近寄ってくる。
背中に銃を背負い腰のベルトには爆薬が並ぶ。
「弟のユーキスです。『真田忍』の者がいるということは『ピース』のメンバーはこちらにいるのか?」
「生き延びた者はいます。とにかく中へ。」
円盤のが動くのと同時に底が開く。
ユーリとユーキスは白虎本部に到着した。
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