『ヤマト』の長帰還

『ヤマト』の人々は険しい崖の中腹にある洞窟に集まっていた。

「我々も正体がわからない目に見えない悪風には立ち向かうのはもう無理だ。」

メタトロンが派遣したマヤの言葉に生き残った人々はタメ息をついた。

「助けて頂きありがとうございました。みんな良く戦った。」

囚われた昴に変り指示をしていたトシが呼びかける。

肩に頭に布がまかれている。

武器といっても剣や狩猟ようの銃しかもたない住民は多くの犠牲がでた。

魔力を知らない人々に魔力に立ち向かう力はなかった。

マヤも大半の兵を失った。

「もう戦うのは無理だ、我々の最後の砦に行こう。」

マヤは撤退を提案する。

「しかし無事にここを脱出出来るだろうか?」

「海が干上がってしまったが。我々の艦隊は水脈を渡れる艦隊がある、この人数なら乗れるだろう。」

人々は沈黙するみんなわかっているのだ、水は確保できても食料がない今もう逃げるしかないと。

洞窟の外は適だらけだ出たくてもでれないのが現状だ。


ユーキスの炎とユーリの切り裂く風で大量に密集していた銀色部隊は倒れた。

鎧をとられ顔があらわになる。

太い丸太にまたがる二人は敵に姿が丸見えだ。

情報をしる重要な機械である潜水艦にあまり負担をかけないように二人は命がけで戦っている。

「ここは力が安定するから助かるな。ダメだ外れ、マスターレベルなら戦闘部隊にいるとふんだんだけどな。」

ユーキスが攻撃をさける。

「じゃあ原始的さくせんで行くか。」

ユーリは腰につけた光玉を爆発させる。

「ウワッもたないだめだ。」

丸太が傾き二人は見事にぬかるみに落ちた。

「いたた。ソラがいれば詮索は楽だけどしかたない。」

ソラはペガサスである。

ユーリを育てくれたベガの息子だ。

「ヒグレを呼びたいけど無理だなあ。いいものあったぞ、こいつを使えば蜂の巣にされる心配はない。」

ユーキスが泥のなかから壊れたカプセルをとりだす。

腰につけた鞄から白い袋をだして中から乾燥した紫の実をだす。

「パワー復活確実はいっかいきりか、よしユーリもくえ。」

実を食べると忘れていた感覚がよみがえってきた。

ユーリは移動や戦闘の術は得意じゃないが人探しはとくいだったのだ。

「ユーリ、探せそうなら飛ばすのは俺がやる。」

ユーキスは銀色の板で丸太よりはましな乗り物を作る。

ユーリの体内にイロイロな気が流れる……オパールは優しい根気づよい魔術使いだ。

ユーリはオパールに気の扱いを教わった。

ユーキスの力で浮き上がった瞬間、オパールのわずかな気をみつけた。

「あそこの洞窟のあたりからだ。」

するどい風の刃がかすめる。

「これはそんな力のあるやつじゃない。」

ドーンと水柱があがる。

ユーリは遠くからの電波を集めてみようと目をつぶる。

無数の糸が見える、いちばん太い物を意識でまとめる。

「雷!」

ドカーンとものすごい振動とともにユーリが狙いをさだめた敵の艦隊が炎をあげた。

「ユーリよくやった。」

破壊力のすごさにユーリも驚いた。

「よしこのまま突っ込むぞ。」

洞窟に二人は飛び込んだ。


凄まじい炎と文字の紐でしめられる。

ユーリはなんとかビンを投げる。

ユーキスがそれを風の矢で貫く細かい霧がたち敵は倒れた。


「オニキス様をお守しなくてわ!ここはどこだ?」

しばらく気を失っていたオパールが目を覚ます。

洞窟にいた何人かも不思議そうにまわりを見渡す。

「オパールさん、お久しぶりです。ここは宇宙という空間にある地球という惑星です。」

オパールの銀色の目が細くなるオパールは目に見えない細かなものを詠む。

「大地が風が怒っている。闇の力を『ダークナイト』としてほおっては置けない。ユーリ、情報がほしい。」

『ダークナイト』の魔術を仕切っていた彼のはあくは早い。

「オパール様に呪縛をかけた人物が地球に攻めて来たのです。ここの人々は魔力じたいしりません。」

ユーリの説明でオパールはまわりを見渡す。

「呪縛をかけられていたと言うものの、我々は魔力を使えない人々に魔力攻撃をしたその償いをしようじゃないか。無理にとはいわないが。」

まわりの魔法使い達が指から光をはなつ、これは戦うということだ。

オパール達を味方につけユーリ達は戦いながら進む。

「守が強いものは固まれ。」

オパールの指示でテキパキ動く


「オパール樣、ここに例の集団が現れたのはここ数日のようです。ここから南にあった大地が破壊され巨大な水の渦が出来ているとか。」

オニキスがテーブルに広げた地図をみて南にばつをいれる。

「オパールさん、俺が最後にみたこの世界の地図だと南のこの島あたりはまだ陸地ありますよ。」

ユーキスが示すとこ書込み置かれた石をみてうなる。

「これだけ読みやすいということは、敵は生身の生き物が多数だな。」

敵は不気味なぐらい静かになった。

艦隊をこわしたからだろうか?

「誰か来るたぶんヒグレだ。」

ユーリが言うとユーキスが立ち上がる。

「ユーリはここの住民と仲いいんだろ?住民の生き残りはユーリに任せて戦いはオパールさんにお任せしてよろしいでしょうか?」

「ああ、俺達は住民に殺されかけない身だからな影から支援するよ。」


ユーキスはすぐにヒグレを見つけた。

「すまんね、昴さん。魔力が安定しなくてとびずらいんだ。」

頭に包帯、上半身も包帯の昴は重症だ。

「早く仲間のとこに帰りたいんだ。ナホのやつあいつ死んでないか心配だ、それに村のみんなも。」

しゃべるだけで息を切らしている。

「むちゃくちゃな人だな。ヒグレ、こんな体じゃ動かしちゃだめだよ。」

「止めたんだよ癒しの乙女達も俺もでもこの人、帰るってきかなくてさ。」

ここの住民を知らないユーキスにはなすすべもない。

「ヒグレ、沢山使いたくなかったけど仕方ない。クエ!」

ふくろごとヒグレの口に押し込む。

「これはいらない、おっ力がわいてきた。これなら跳べそうだ。」

ヨロツク昴を支えるようにユーキスも乗り込む。

「とにかく、ユーリを探す。」

ここではあまり役にたたないが兄弟なら朝飯前だ。

「あそこにいるな。」

ユーリはすぐに見つかった。

「守りきれるとは言い切れませんけど。出きる限りはやりましょう。」

マヤと話がついた瞬間とっぷうと共にヒグレが現れる。

「ヒグレ、昴さん。」

ユーキスと降りてきた人物をみてユーリは驚く。

「ユーリ先生、みんなは……」

「トシの話だと女子供達は龍神つまりこのヒグレが助けてくれたていっていたよ。あとはマヤさんの部隊と待機してる。艦隊が来る急いで移動しよう。」


「昴、生きていたのね。」

菜穂が抱きつく、菜穂を含む何人かは、男達と戦っていたのだ。

「お前は、むちゃするな。」

昴が来たことで絶望的だった生き残った者も元気を出した。

「生き残れただけでも良かった。ああ龍神樣に導かれた者はすべて無事だ。」

マーズは無事に南の砦に到着したのだろうか?

ユーキスの話だとかなり遠くにいるようで通信出来ないらしい。

今までの情報から電波系統も見張られている可能性が高い、マーズとユーキスのやり取りも敵は知っているかも知れない。

「ガリヤさん、その情報は確実なのですか?」

「少なくとも僕が出てきた時はそうだ。言い切れるのはユーキスが言っていたやつは核兵器を持ちかえりたいようだ。」

ガリヤは兵士にされていたが、ネプチューンの研究者だったという。

「阻止しなければ、いったん帰ってからだな。」

マヤはそう言ってパネルをみる。

今のとこれは異常はないが、機器で把握するのは悪魔でも戦闘機などにたいしてだ。

無事にいけるか?

いくつか水脈をいけないかしょでは戦闘は覚悟だ。

話せるのも今のうちだろう。

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