悪魔達

アーリア達を乗せた船は海に上陸した。

「この世界に龍がいるなど情報になかったぞタツヤどういうことだ?」

「申し訳ございません。ただ今、ケルビムに詮索させております。」

カズの前でタツヤがひざまずく。

「あの龍は美しかったなシオン様に捧げたらお喜びなるだろう。アーリアあれを探して生け捕りにせよ。」

水晶で魔力有る者をさぐっているアーリアは無視だ。

「きいているのか?」

顔を上げさせられたアーリアはその手を払う。

「私が服従するのはシオン様のみ。龍を生け捕りにするならケルビムの方がむいている。」

いくら魔力があっても龍を捕らえるには無傷じゃすまない、ましてやあれは額に第三の目がある三つ目一族、へたに手はだすべきじゃない………まあ言ってもむだか。

「魔法使いを見つけたよ。あのシオン様の棄てたゴミと一緒だ。こいつは一回あったやつだね。ウニバルゾからきたやつで名はユーリと言ったな。」

怒りでグラスを割りそうだったカズが顔をひきつらせる。

「場所はどこだ?」

「すぐにはわからないさここは私がいた世界じゃないんだから。」

水晶を懐にいれアーリアは出ていった。

「生意気な女だ。コクヨウお前はあの女を見張れ。」

足元に控えていた男が一礼してアーリアの後を追った。


「僕達が一つになる時は近い。この星は美しくないから僕の部下のおもちゃさ。」

銀色の髪にかために眼帯の男は鬼柳勝也、地球の『ダビデ』の指導者だ。

ヒカルは海の水が渦巻くだけになった空間を見つめていた。

もし『ヤマト』にうちこまれたら、村の人々の顔が浮かぶ。

「安心したまえ君の家族の住む場所には打ち込まない。あそこはもっと面白いことに使えそうだからね。」

勝也がニヤリと笑う。

「キリュウ様、神の使者が到着いたしました。」

金髪の男性が報告する。

その姿を見たヒカルはシオンに似ていると思った。

彼もクローンだろうか目も髪の色も余りににている。

「さてフィナーレの前にヒカルくんには一仕事してもらわなきゃね。」

首から下げた逆さ十字のペンダンとの中心を勝也は押した。

「殺人はやらない!」

もがくと頭の痛みに腕の痛みもはしる。

「暴れても無駄さ君は操り人形なんだから。」

動かなくなったヒカルのアゴをつかみ勝也はつぶやいた。

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