悪魔の支配と滅びる地球

悪魔のささやき

外にでては行けない………。

ヒカルは必死で命令に逆らおうとしていた。

最近、記憶がなくなることが多い。

我にかえると血まみれだったりする。

ネットニュースでは過去の亡霊が現れたと騒ぎになっている。

写真にはエイジが写し出されている。

「過去に人々を脅かせた殺人機か………確かにそっくりだな俺。」

エイジがつぶやく。

二人はムーに渡ってからひんぱんに意識が無くなることが増えている。

かくまってくれているユーリは魔術を知っているらしく二人が自分の意思で殺しをしていないと理解をしてくれるが、魔術など話の中に過ぎないこの地球ではそうもいかない。

一部は反乱分子を処理してくれて助かると称賛している。

「『ゼウス』ていうグループから協力しないかって依頼が来ているけどヒカルどうする?」

二人に協力と言っているのは『サタン』というこのムーで巨大な力を持つ組織のしたのグループだ。

殺しの依頼が大半だ、なぜか知らないうちに『サタン』内部を詮索しようとしていると言うことがあった。

ユーリが魔術を使って助けてくれなければ二人は閉じ込められるとこだった。

「また人を殺すのか?イタタ」

反発すると激痛になる。

ユーリが二人に埋め込まれた二つのカプセルを見つけたが死ぬ恐れがあるので取り出せないと顔をしかめている。



ユーリは危険を承知でウニバルゾの兄弟と連絡をとっていた。

「ネプチューンの『風の民』からの情報だとどうやら『ダビデ』で闇の魔術師が動いているらしいんだ。 途中で戦闘があったりで詳しい情報はつかめていないんだけどシオンというやつの昔の姿にエイジさんはそっくりらしい。ヒカルさんはその右腕、カズにそっくりと………」

「『トリオシティ』できいたクローンてやつかな。でもなんでそっちの黒魔術師のクローンがいるんだろ?」

「父上の推測だと、そのシオンてやつがそちらの世界の人間でそっちにもクローン技術があるんじゃないかってことだけどそっちで魔術がないなら逆なのかな。あっだめだソロソロ限界だって。」

うちしだされた画面がゆれる例のいやな女顔が出る前にユーリは石をはずす。

とにかく大切なデータやらはメトロンのとこに預けて居場所を変えないとこちらも危ないか。

『サタン』の情報もメトロンのほうが知っているだろ。



「そのメトロンさんという人のとこに移動といっても俺もヒカルも追われているし迷惑にならないか?」

「メトロンも二人のことは知っているんでだいじょうぶです。ここにいると他の人にも危害がおよびますから。」

ユーリは潜りの医者で『サタン』と敵対している『ピース』の人々の治療をしていた。

今は患者は少ないがまだ来る人はいる。

『ピース』もユーリがかくまう二人に気づき出している。

このままでは攻撃され殺される。

自分でどうにもならない、残酷な意思は二人を苦しめている。

コロセ、セイフクせよ………

悪魔のささやきは続く。

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