◽拷問と爆破

『コア』の一室で男は液体の入ったカプセルを置いた。

彼は異世界から拉致された、シオンの魔の手が伸びる前に魔法使に助けられたのだ。

「博士、やつは約束を守るきはないしまた地球から人をさらってきてますよ。おそらく彼を使って地球の支配を企んでいると思われます。」

ソーダが知らせる。

「地球を支配してなにしようとしとるのかはわからんがヤツに兵器の使用を知られてはならん。」

地球の生き物の大半を殺した核兵器、シオンが知れば使う可能性がある。

「ゲートを閉じる作業は続いてますがまだ閉じきっていない、あと例の女はやはり我々と異質の闇の魔術を使うようです。我々の仲間もては尽くそうとしてるんですがシオンに支配された連中にてこずらされているんです。」

ソーダの言葉に日向はかけをしようと決意した。

ほんもうではないが平和のためだ。



サヤが逃げたことはシオンを怒らせた。

だが、サヤが逃げたイヤ、消えたわけは誰も突き止められなかった。

抜け穴がと思われたがリュウヤの使っていた部屋に異変はなかった。


頭の中に霞がかかったようになっている、シオンに縛られた記憶はあるが警報がなりやんでからのことは記憶にない。

気がつくと椅子に座らされていた。

「僕に隠しごとしてるだろ正直にはけ。」

警報がなり中心部の麻痺を治すまでいつもの拷問は出来ないシオンはいらだっている。

ムチでぶたれた肩からは血が流れている。

「君は死に急ぎたいみたいだから僕の秘密を教えてあげよう。」

シオンが両耳からピアスをはずした。

「ほんとわこんなやり方嫌なんだけどさ。」

ニヤと笑うとシオンの手から蔦が伸びてきた。

それは頭が割れるような音ともにリュウヤに絡まりついた。

苦痛で力が暴発し、あたりに稲妻のような光が舞のと同時にシステムが始動した。

それと同時に電撃ショックが体をつきぬけた。

バシンバシンとすざまじい音ともにシステムから火があがった。

「ああ、まぁいいか。 君の力は僕みたいに使えないのかい?今なら使えるよ僕の力も魔力だからね。」

体が痛みビリビリする。

『あなた方は魔力で戦おうと思わないのか?』

赤毛の左右の目の色が違う少年が今は亡き父エルムに言う。

『私は人を殺したくない。父ならこの力を使い人を殺すこともためらわないだろうが。人を殺め平和を保つのは平和ではない。』

祖父はリュウヤと同じように気を操ることもできたようだ。

人を殺す力………目の前にいる男を殺せたら助かる人々は多くいる。

内なる目を広げるのと同時にいくつかのシステムが作動した。

「シオンさま、中心部は安定いたしました。」

シオンの右腕のカズの声が通信機からした。

「壊れたものでいらないものは捨て置けとメゾンに伝えとけ。」

声は聞こえるがリュウヤの目にはパネルが写っていた。

監視システムが可能した。

なんだこれは?

カプセルに入った人が立ち並ぶ部屋には巨大な鳥が縛られている。

なんてことを、王子がわかっていればだまってはいないだろう。

ヤハリ魔術師が絡んでいる………。

頭にしびれがはしる。

殺されるなら力を使いきるか………今の状態で使えば死ぬだろう。

赤茶の長い髪に独特な甘い香りがふとよこぎる………懐かしいが誰だかは思い出せない。

先程のショックは自分自身にもきたようだ。

意識がもうろうとしている。

『いいかよく覚えておくがよい、闇に囚われた者の開放は魂の解放、私はその手伝いをしているんだ。目をそらすな、これが魂の開放だ。』

崩れるように倒れる人間の口から血がほとぼしる………。

『殺しあいは戦争をうむだけじゃ。わしの故郷はそれで滅びの道をたどっておる。わしはこの美しい星ぼしがすきじゃ。』

こがらな老人の言葉………ここで人を殺せば祖父と同じだ。

この独裁者を倒さなければこの事態は終わらない………

ズドーン!バリバリ!

すざまじい衝撃でリュウヤは意識を取り戻した。

「なにごとだ?」

シオンが叫ぶのと同時に警報がけたたましくなる。

ズドーン!ズドーン!

さっきよりも激しくゆれリュウヤの束縛がとれた。

それと同時に一人の女性がかけてくる。

魔力にはうといリュウヤでもわかるぐらいのすざまじい気を発しながら。

「ナターシャ?」

女性が手を上にかかげると激しい雷と甲高い叫び声があがった。

「しまった、風魔鳥の怒りが爆発したか。」

シオンが叫ぶのと同時にリュウヤは誰かに抱えられるようにそこを後にした。



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