第8話バンブーな俺

 竹林が見つかり、かなり助かった。

 あれから往復して数本の竹を切り倒して持ち帰ってきた。切り倒す時には鉈をを振るって切り倒すんだけど、偶に中から水分がバシャーっと流れ出てくる。この水分は体に良いってTVで見たような気がするのでゴクゴク喉を潤していたら芋虫が口の中に入ってきて思わず吐いてしまった。


 で、この竹の活用法。

 一つは水筒作り。

 節を使うんだけど問題がたくさん。

 まず鋸を持っていないので鉈で切るしかない。よってでこぼこ。失敗多数。

 そして、錐なんて道具も持っていない。ので飲み口にちょうどいい穴なんて空けられない。

 ナイフでぐりぐりやるんだけど角度によっては手を切りそうになる。

 で、竹の内面が外気に触れると途端にカビてくるので良く炙ってやらないといけないが、中が見えないのでどれだけ炙ればいいのか分からない。開けた穴からシューシュー湯気が立つのを眺めながら炙ってやる。ただ、熱くて持てない。枝で挟みがらやるんだけど上手く挟めなくてボロっと焚き火の中に落ちてしまい部分的に黒焦げになったり。まだらな紋様な竹筒の出来上がり。


 そして、籠作り。

 鉈で裂きながら加工しやすい幅、厚みにしていく。基本の縦枠を十字に組んでそこに編みこむように巻いていく。

 形が出来たらこれまた炙ってやる。

 簡単そうに見えるかもしれないが、丁度良い厚みにしていくだけでも1日仕事だからね。

 ファンタジー作品のように魔法バンザイなんてもんは幻想だよ。幻想。


 また、食器なんかも作った。

 この家にあった一枚きりの皿でどないせいっちゅうねん。という似非大阪弁がでてしまうほどどうしようもない充実ぶり。

 箸はもとより、フォークやスプーンも無し。ナイフはこんな山刀みたいな刃渡り20cmもあるナイフしかありませんよ旦那!!包丁もナイフ兼用みたいな考えだし。

 で、箸、スプーン、お玉、お皿、コップなんかをしこしこ寝る前に作ってみました。


 だいぶ指先の器用さが増してると思いますよ。おそらくレベル30は突破してるかと。そんなもんはございませんが。



 備蓄食糧の減少も歯止めが掛ってきたので、そろそろ人形作りに励んでみたいと思います。

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