長く長く旅をした風が最後に辿り着く場所

 そこには無数の柱が立っている

 何もない静かな空に向かってそびえてる


 大地には草も生えず

 周りはどこまでも平らで

 物音一つありはしない


 何もない天空はひたすら高く

 黒い大地はそれでも全て受け入れて

 柱たちの直立不動どこまでも規則正しく


 長い刻を経て風雨にさらされて

 一つまた一つ柱は崩れていく

 人知れず新しい柱は産まれても

 若いそれは余りに脆く完成を見ない


 どの柱にも亀裂が走ってる

 強い日差しが柱を試してる

 毒の雨簡単に柱を削ってく


 長い長い旅をする風が最初に産まれる場所

 そこには無数の柱が立っている

 今にも崩れ落ちそうなそぶり全然見せずに


 東の空に人工流れ星

 地上に落ちた花火

 地鳴りは遠く何処までも広がって

 耐えられなくなった柱がまた役目を終えていく

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