足音消して

 ゆっくり ゆっくり

 そろおり そろおり

 綱渡りするような感覚で


 塀の上だって

 瓦の上だって

 お気に入りの道に変わりはないのさ


 上から見る景色は格別さ

 首輪で繋がれたアイツらの

 間抜けなあくびも丸見えだ


 今日も明日も違うとこ

 自慢のヒゲがうずくから

 じっとなんてしてらんない


 やかましいアイツが眠ってる

 いつだって目が合うと厄介だから

 そうっと そうっと 忍び足


 なんだってねぇ

 黙って繋がれてるんだろ

 信じられないよ本当

 こんなに世界は自由だってのに


 たまに散歩に出るったってねぇ

 繋がれたままじゃあねぇ

 一人で気ままに歩く方がいいに決まってる


 あんなに楽しそうにはしゃいじゃってさあ

 あんなに楽しそうに

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