黄金の草原

 はじまりは何もないところ

 そこから始まりそこで終わる

 冬から始まり冬で終わるように


 いつだって天から降りてくる

 やさしい光 やさしい風

 そして

 受け止める 大地はすべて


 この手が追い求めるのは空虚

 最初から何もないもの

 心が産み出した妄想の産物


 青空を覆い隠す雲のように

 いくつもの現実が覆いかぶさって

 本当が見えなくなっていくよ

 あの日見ていた景色が


 とうめいなうたが風のマントを羽織って

 今日も誰かの耳に家庭訪問

 気付く人は居ないね

 だけど今日も調べは続いてく


 雲から洩れる光に人は金の音を観る

 白い鳥はそこには居ないはずなのに

 翼の天使なんて見えないはずなのに


 冬に始まり冬に終わる

 いつからか始まっていた旅を続けよう

 次の幕はもう上がっている

 さあ、一緒に

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る