好きということ
「好きなだけ、イキな...んん」
苦しいだろうけどまた舌を絡めてしまう。今は要ちゃんに優しくできるほど余裕無いや。
舌が触れる度に要ちゃんがキュッと締め付けてくる。
「うっ、はァっ...!」
やば、イッた瞬間めちゃくちゃ気持ちい。
要ちゃんの中から抜き出して、ゴムを外すと中には吐き出したものが溜まってる。
「ごめん...怖かったね」
要ちゃんの頬につたう涙をつーっと舐めとるとゆっくりと腕を回してくる。
「...眠い」
「はは、疲れたもんね。寝よっか」
横になって要ちゃんの頭の下に腕を敷いてあげるとコテンと俺に頭を預けてくる。
ほんとすぐに寝息をたてはじめた。こんなんしたばっかなのに警戒心ないのかなぁ。前はここまで警戒心ないのをいいことに要ちゃんに無理矢理しそうで怖かったけど最近じゃあここまで安心してくれてるってのがすごい嬉しい。
ぶっちゃけ圭一さんが要ちゃんの腕を掴むのは見てて珍しくイライラした。これって多分独占欲ってやつだよね。
俺もそろそろ寝ようかなんてうとうとしてるとケータイが鳴る。音は幸い消してたし、手を伸ばせば取れる距離にあったから要ちゃんを起こす心配もない。
画面を見ると姉さんと書かれていた。
「もしもし」
姉さんは黙ったまま。
「姉さん、どうしたの?」
「...今彼女さんと一緒?」
「うん」
たしか家出るときサークルで遊んでから彼女の家に泊まりに行くって出てったけど姉さん彼女と泊まりしてる時電話なんかしなかったよな。
「...ねぇ、何したの?.....要ちゃんと、要ちゃんと何したの?」
「...」
バレてた。それに姉さんの声すごく怒ってる。
「あんた要ちゃんも前までの女の子みたいに扱うの?!」
「...ちがう、要ちゃんは特別なんだ」
「あたしにだって要ちゃんは特別だよ!!」
それだけ言ったかと思うと電話が切れた。
幼なじみの親友が弟とセックスした、って理由じゃ多分姉さんはあんなに怒らない。
確信した。姉さんも要ちゃんが好きなんだ。一人の女の子として。
小さい頃から姉さんは要ちゃんの話しばかり、彼氏ができても第一には要ちゃん、今まで気が付かなかったけどそういうことだったんだね。
姉さんが要ちゃんのことを恋愛対象としての好きだと知ったら要ちゃんはどうするんだろうか。
多分要ちゃんは姉さんからの好意を感じてはいるがそれは親友としてのもので、気が付いてない。
多分これから姉さんと俺と要ちゃんは前みたいには戻れない。
でも要ちゃんが俺の手を離すまでは1人にしないって決めたんだ。
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