第5話 医者が殿様は医師法のせい②
薬も病院でしかもらえなかったものが、国の医療費抑制の目論見もあって、市販されるようになっています。
昔は病院で、医者が慎重に処方していたものが、町の薬局で簡単に手に入るようになったのです。
「ガス〇ーテン」などと小気味よいかけ声の、テレビコマ-シャルがありますね。
この薬は、点滴の中にプリンぺランといっしょに入れて使ったりすると、禁忌だといって必ず保険請求で削られていました。なので、病院では慎重に使っていたものなのです。
副作用が能書きにいっぱいある薬が、巷で市販されるようになって、「あの能書きは何だったの?」と、医療者はボヤいています。
法律規制の少ないクリニック(=診療所:診療所とは入院ベッド19床以下の医療機関をいいます)では、スタッフは医師1人でも構わないのです。事務員からナースまでの仕事を、医師1人でこなしてもいいのです。
病院となると、そうはいきません。スタッフの人数から陣容まで、きちんと法律で決められています。
それを満たしていないと、お役所(この場合は保健所)から、きついおしかりをうけるのです。(←(^ω^)この場合は格調高く「指導」というんだ。柔道みたいだね)
さらに、災害現場などで最近よく耳にする「心肺停止」。「心肺停止10人、死亡3人」などとニュースに流れます。
どういうことかなと、不思議に思った人もおられるでしょう。これも、法律のなせる業なのです。
医師法20条には、医師が死亡診断するとあります。
心肺停止していても、医師の診断がないと、死亡とはいえないのです。だから「心肺停止10人、死亡3人」などという分かりにくい事態が、起きるのです。
人の生死まで決定するなんて、医者って、怖ろしい職業ですね。
こうしてざーっと見ただけでも、医者が特権意識をもつのは当たり前で、殿様になりますよね。(←(^ω^)殿様は医師法のせいだわ)
〈つづく〉
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