第11話 タヌキ型ロボットは出てきませんwww

「おーいゴン太!何か芸やれ~」


朝から嫌なやつに出会ってしまった。

この世界にも学校があり小学校と同じような一般常識を教えるための授業が6年間ある。

ゴンザレス太郎もこの学校の2年生なのだ。

そして、学校に行く途中で出会ったいつもゴン太を虐めてくるコイツは虐めっ子の『アイアン』。

ユニークスキルは『熱血』らしく1回だけどんな攻撃も倍になると言うスキルだ。

これのせいで喧嘩に強くまさにガキ大将という立場の少年だ。


「んん?!ゴン太の癖に無視するとは生意気だー!」

「ちょっとアイアン止めてよ~」


いつもゴンザレス太郎の事をゴン太と呼んでくるこのアイアンには取り巻きの子分が居る。


「おはよーアイアン」

「おーホネオ!ちょっとゴン太押さえろよ」

「アイよ」


この髪の毛が3本前にとんがった変な髪形の吊り目がホネオでアイアンの子分だ。

折角神力が5000貯まったから早めに学校に行ってトイレでガチャ回そうと思ってたのに最悪だ。

ホネオはゴンザレス太郎の後ろから羽交い絞めにするように体を固定する。

そして、目の前に立ったアイアンが拳を振り上げ・・・


「ちょっと何してるのよ!」

「やべっシズクだ逃げろー」


殴られるところを間一髪で助けられたゴンザレス太郎。

助けれくれたのはクラスのマドンナ的存在の美少女『シズク』ちゃんである。

アイアンが虐めをしているのを目撃したらそれをいつも止めに入る彼女はゴンザレス太郎が去年すれ違った勇者と同じユニークスキルを得た少女だった。

なんの偶然かと思いたいところだがこの町に住んでいるからあの礼拝堂で6歳の時に祈りを捧げるのであるからあそこに来ていた子供はほぼ同級生として同じ学年に居るのは言わなくても分かると思う。


「またゴン太君アイアンに虐められてたのね・・・たまにはやり返したらいいんじゃない?」

「冗談じゃないよ、そんな事をしたらどんな酷い目に合わされるか・・・」


実際やり返したとしても相手は二人、どう考えても不利である。

それに今のゴンザレス太郎の頭の中はガチャで何が出るかって事で一杯なのである。


「もぅ、男の子なんだからもっとシャキっとした方が良いわよ」


そういい残してシズクちゃんは先に学校へ行ってしまう。

クラスのマドンナ的存在の彼女は本当にモテる。

だから自分なんかに興味を持つ訳がないとゴンザレス太郎も考えている。

でもクラスメイトの中で唯一自分の事だけはゴン太君と略称で呼んでくれるのが嬉しかった。

ただ単にゴンザレス太郎って呼び難いからなのかもしれないがそれでも他の誰を呼ぶときでも本名をそのまま呼んでいる彼女だから自分だけが特別扱いされていると感じて嬉しくなっているゴンザレス太郎であった。


そして、学校に到着し一人トイレに入りコードナンバーガチャを選択する。

実に1年振りにスキルを使えるという事でどんな内容が出るのかワクワクが止まらないゴンザレス太郎の前にあの時と同じように立体的な宝箱が現われその中から紙が出てくる・・・

ゆっくりと開かれたそこに書かれていたのは・・・


『好感度MAX ○○○○○○○A 12324493』


っと表示されていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る