第6話 ベイビーブルー

何のパーティかわからないが

一軒家の広いリビングみたいな所でみんながはしゃいでいる。


プールもないのに何故かみんな水着みたいなあられもない格好だった。

思い思いに話してるグループや集まって遊んでいるグループやキッチンの前で

料理の支度をしているグループにわかれてて、そこに君もいた。

君はいつも通りパーカーに短パンといういでだちだった。


僕はソファに座って、餃子を作りながら友達と話している君をながめていたかったんだけど、水色のキャップを被った長いブロンドの巻き髪の女の子に引っ張られてやりたくもない奇妙なゲームに入れられた。彼女はピンクのビキニの上に緑っぽいチェックのネルシャツを羽織っていた。


僕より10センチは背が高くて顔もあまり好みではなかったけど控えめな胸と

人の良さそうな目には好感が持てた。


全員帽子を被っていて、みんなで輪になって広がったり近づいたりしながら

隙を見て適当に誰かの帽子を奪うっていうよくわからない遊びだったけど、

何故か最後まで残った僕は彼女に勝ってしまって、それからもその子は

僕の首を絞めたり勝手におぶさってきたりしつこく絡んできた。

彼女をかわしながらキッチンの方を見ると君の姿はもうなくて、周りを見てもどこにもいなくなっていた。とたんにつまらなくなって、僕は帰ることにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る