第16話 ミノタウロスのソーセージとマジカルバナナ

ケビンの家に厄介になりだして3日が過ぎた。

あれから色々とケビンは私の体を調べて私はケビンから色々な話を聞いた。

エッチな事はしてないよ!


私の体でケビンが特に興味を持ったのは足の指だった。

面白いことにエルフは足の小指と薬指の関節が1つしかないのだ。

日本に居た時でも足の小指の関節が一つの人と二つの人が居て進化した人は必要ない関節が減ってる進化の最中だって説があるのを話したら凄く興味深く聞いていた。

ちなみに私は2つある。


耳に関しては基本的にエルフは尖ってるのだが人間の血が濃いエルフは短かったり片方だけ尖っていたりするらしい。

その場合顔が個性的になるらしくまだ町まで行ってないから見てないが両耳が尖っているエルフは美形のほとんどの同じ顔をしているらしい。

人間の私からしたらホラーである。


そして、ケビンは森で狩りをしたり木の実を収穫して町で売る仕事をしているんだって。

ちなみにあれ以来仲良くなったルーシーは翻訳家をしているらしい。

この世界は番号で国が呼ばれこの日本が在った国はNo.11で国によって言語も通貨も違うんだって。


そして、今日も仕事に行くケビンと一緒に朝食を食べケビンが帰ってくるまでに家の掃除や洗濯物を干したりして過ごしている。

凄いんだよ!電気じゃなくて全部魔法なんだ!

家にあるクリスタルに魔力を込めると家の物が使えるようになる。

だから電気じゃなくて魔力で洗濯機も動くから凄い便利!


さて、時間はまだあるし掃除機でも使うかな。

私は立ち上がり掃除機が置いてある物置まで移動する。

なんだか昨日から体が重い気がする。

慣れない生活で疲れたのかな?


ピンポーン!


あっインターホンだ。

もしかしたらルーシーが遊びに来たのかもしれない。

私は玄関まで行ってルーシーを出迎える。

私が来てからなんだか家に勝手に入らなくなったルーシー、ケビンは不思議に思ってたけどもしかしたら突然入って私とケビンが良いことをしてたら嫌だからではないかと予測している。

本人はバレてないと思ってるみたいだがどこからどう見てもあれはケビンに惚れてる。

私が何度ケビンとそういう関係じゃないって話しても納得しないのは乙女心なんだろうなぁ~


「いらっしゃいルーシー」

「さやか、遊びに来…た…よ…?」


私を見たルーシーの様子がおかしい。

私のお腹を見て固まっている。

そう言えばなんだか朝からお腹が張ってる、便秘じゃないけど不思議???


「さやか、もしかして…その…お腹…ケビンとの?」

「うん、なんだか分からないけどお腹が出ちゃってて」

「そんな?!いつよ!いつケビンとしたのよ?!」


うん、これは盛大な勘違いをしているな。

肉体的接触をしたのはケビンじゃなくてルーシーなんだが…


「違うから!子供じゃないから!そんなにいきなり成長しないから!」

「ほぇ?そうなの?」


半泣きでさやかの言葉に耳を傾けるルーシーは可愛すぎた。

この後スタッフが美味しく召し上がりたいくらいだ。


「うん、なんか急にお腹が大きくなってきちゃって…」

「あのさ、もしかして…もしかしてなんだけどさやかの世界って食事ここと同じような感じだった?」

「うん、食前は少し事情があって節約生活してたから痩せぎみだったけど…」

「それなら例えばカロリーって知ってる?」

「うん知ってるよ、お店で食べる時は掲載しているお店が多かった。」

「今朝は何を食べた?」

「今朝はケビンの作ったパンにミノタウロスのソーセージ、後デザートにマジカルバナナってのを食べたよ、美味しかったわ~」

「それなら普通に15000キロカロリーくらいだから普通か…」

「えっ?今なんて?」

「えっ?15000キロカロリーくらいだから普通かと…」

「い…いちまんごせん?!」


※人間が生きるために最低限必要なカロリーは、1日平均約1200キロカロリーと言われてます。


「ま…マジですか…」


さやかは知らなかったが初日に飲んだポーションだけで実は20000キロカロリーあったのである。

さやか突然のメタボ化によるダイエットを決意するのだが考えれば考える程絶望的な現実に直面するのであった。

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