第19話【バリスタ始めました。】


OPEN!! 19話


異世界喫茶Barist,sでの借金返済生活が始まった。

マシロは白い無地のシャツに袖を通し、青のチェックベストで着飾る。姿鏡の前でなんとなくポーズを取る。

黒のロングスカートで足をスラリと魅せて

おしとやかさがUPした気がする。不要なスキルだけど......


「今日からこのお姉さんが教育係として仕事を教えてくれるからね。」と一階の喫茶ホールにて奈緒子を紹介される

「どうも......」

「よろしくね、マシロちゃん。喫茶店のことなら任せなさい!」

「さっそく顔合わせをしてるね。それじゃあ、簡単な自己紹介とか宜しくね。」とマスターは奈緒子の肩をポンと叩く。

「うん、手始めに言っておくけど、喫茶店の看板娘としての立ち位置は渡さないからねっ!」ジロリとマシロを見据みすえる。

「こらっ!威嚇いかくするな。」とマスターから小突かれる。

「いたた。冗談なのに...」

「ひっ...」マシロが小さく悲鳴を上げて後ろずさる。

「ん...??」後ろを見ると、誠一郎が鼻の穴を広げて穏やかに愛でる視線をおくっていた。

「やめろ!変態っっ!」奈緒子は後方の顔面に向かって裏拳を喰らわす。

「いや、これは違うからっ...」

「むー......」リサが無言で不満を訴える視線が痛い。

「すいません。デレました。」

誠一郎はリサから視線を外し、頭を



「こちらこそ、よろしく。早く一人前に稼げるようになりたいです。」

目の前のやり取りに圧倒されるもやっと我に返り、マシロは簡単な挨拶をする。

「そうかー。真面目な子で良かった。」と

奈緒子は目をほころばせる。

「うーん...」

早くここから出ていく為にね。とマシロは

心の中で決意を新たにするのだった。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る