第16話【朝食は特性サンドで】
さっかくの新しい仕事のチャンスに巡り逢えて
少し浮かれていた。早く一人前になるとゆう目標の前に早く上手くなりたくて。だから失敗は出来ない。今ある知識をフルに使って試練を乗り越えるのみ。
『はい、お待ちどうさまー』
なんとか、持ち前の知識でなんとかフードメニューを待ちくたびれて帰りかけていたお客さんに出すことを成功したのだった。
「ふぅーなんとか間に合ったー。案外、私のフードメニューはイケるのかも。」カウンターから店内を見渡しながらみなぎる自信と妙な達成感を感じる。
「ふっ甘いね。甘過ぎるよ奈緒ちゃん。」テーブル席の後片付けをしていたマスターは、手を止めて奈緒子の感情の間に入る。
「そ、そんな...だって...」
「そんなもヘチマもないよね。お客様を待たせること自体がアウトなのに、その上勝手にフードメニューを変えるなんて。」
「うぅー...」
「おっと泣き脅しは通じないよ」今にも泣き出しそうな奈緒子を遮るマスター。
「んっんー。泣いてなんかないし。」グズッ
「まったく...とにかく今の奈緒ちゃんはキッチンでは通用しないんだからね。」
「それじゃあ、またホールでの仕事ですか-..」
これでは、また振り出しに戻ってしまうこれじゃあいつになっても前に進めない。
そんな奈緒子の不安を知ってか知らずかマスターは首を横に振る。「いや、奈緒ちゃんにはキッチンでもう一度、キッチンの経験をして貰うよ。」
『はい、任せてください次こそは完璧な仕事をしてみてます』と気合いを飛ばす。
「ところで、私がしていたホールの仕事はどうなるんですか。」
「それなら、いい労働力が居るじゃない。」と表口の掃き掃除をしている誠一郎チラリと見る。
ああ、なるほど。
「ところで、さっきのお客さんには何を作ってあげたの?」
「持ち前のサンドウィッチレシピに朝からがっかりのモンスター肉をスライスしてぶちこんであげました。」
「ふ、ふーん。それでお客様はなんて??」
『はい、これでもう一狩りいけると飛び出していきました』
「良かったね、お客が彼で。」
マスターは、とんでもないフードメニューに度肝を抜かれるのだった。
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