40cm/s

作戦の1つとして、未成年を集めることを求められた。なるべく学生に見える年齢が良い。そのように見えるなら、成人でも30代でも構わない。

私はそこで異常に知恵のある若者に出会った。彼は今年で47歳になるのだが、未成年に見えた。


未成年は部活帰りと見せかけておいて、ターゲットの情報に関わるセリフを日常会話に潜ませた。全員が演技だとどうしてもリアリティーに欠ける。そのため、未成年たちは予め他校に潜ませ、学校生活や部活動も一緒にさせた。巧みに人の心に付け入るのが上手い、頭脳明晰だが隙のある振る舞いのできる者を選んだ。容姿がバラツキのあることも意識した。


そして本人以外には、見えた後すっかり記憶から消えるというシステムも導入した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る