23時の月
久々の三連休だというのに、朝から体調が悪かった。
盆までの過剰なまでの暑さから解放されたと思ったのも束の間、ひんやりした夜風にあたったせいだろう。
まる二日間なんのやる気もおきず、たまった洗濯物を片付けるのが精一杯で、あとは昼から酒を飲んで寝込んでいた。
目覚めると20時をまわっていた。
一時間どうでも良いバラエティ番組を見ながらチャンネルをまわしていると、
「君の膵臓を食べたい」
久々に見たい映画が休みの日にあたった。
気がつけば一人でただただ号泣するぼく。
愛しい人を思いながら夜風にあたりにベランダにでて、タバコに火をつけた。
普段は見えないところに、きれいな半月がかがやいていて、おもわずスマホで写真をとる。
そして
chatに送信した。
中国でもこの月は見えているだろうか?
離れていても共有できる唯一のひかり。
あなたにあえなくなってもうすぐ1年。
それでも僕は思う。
もう一度あなたに会いたいと…。
雪空の燕 jin @4362
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