リンクする。
言語を学ぶには何が一番よいか?
色々な勉強法があるが、やはり自分が好きな事をするのが良い。
音楽を聞く。
映画を見る。
音楽は好きだ。
星野源
山崎まさよし
いきものがかり
しかし当然中国語に訳されたものはない。
あったとしても入手は困難。
かといって中国人のアーティストは知らないし、レンタルショップにもあるかわからない。
では映画か?
とりあえずレンタルショップに走る。
僕の住む街にはレンタルショップがない。
一番近いレンタルショップは、別れた妻の住む家の近く。彼女にも子どもにも今はできれば出会いたくない。
結局電車で一駅、車はないので自転車で行けば往復一時間近くかかるレンタルショップへとむかった。
映画は好きだ。
でも邦画が好き。
東野圭吾のー天空の蜂ー
村上春樹のーノルウェーの森ー
ーそして父になる。ー
まぁ僕は父親としては失格だが…。
中国映画はまぁほとんどみない。
ジャッキー・チェンのーシティハンターー
を見たが、印象はまぁひどかった。
ほとんど原作無視。
まぁしかし中国映画のコーナーは、カンフーもののオンパレードだ。
正直あまりそそられない。
そういえば昔付き合っていた娘とー少林サッカーーを見に行ったな?
まぁしかしコミカルコメディな作品はそのあとの彼女との会話には登場しなかった。
ドラマか。
しかし音楽同様何も知らないので、何を選んでいいやらサッパリわからない。
まぁでも日常的な会話を望むならドラマが一番良い。そんなわけで台湾ドラマを選んだわけだ。
結果彼女は家に来てくれた。
何を根拠に選んだわけではない。
パッケージのストーリーを読み、
パン屋を経営しながら転回する、
恋愛ものにした。
わりと好きなドラマだったし、全7本を少しずつ借りては見ていた。
家に来たあの日以来、少し彼女は僕を遠ざけている気がしていた。
ういしん は返信があまりない。
返事かないので、こちらから一方的におくるのも億劫になってきた。
職場でもわざと近寄らない。
話しても仕事の話だけ。
時間帯もあまり合わない。
ご飯にさそっても断られる。
やはりあの日距離を近づけ過ぎたのだろうか?
彼女は好きだと言ってくれた。
でもキスをするには至らない。
彼女はそこまで求めていない。
「さよならは悲しい言葉じゃない。」
自分をなぐさめたいのか、頭にはーいきものがかりーのエールが流れる。
涙こそでないものの、
避けられてる感じにかなり落ち込む。
何度も頭に流れるエール。
そんな日が何日続いただろうか?
ここのとこ仕事が忙しく。休みの日はもっぱら家にこもって台湾ドラマだ。
ようやくうまくヒロインとの仲がまとまりかけたところで、彼は交通事故にあい意識不明。救急処置も虚しく、彼女の目の前で医者に死亡確認をされる。
必死で彼に呼び掛けるヒロイン。そこでまさかの現実とリンクする。
あれ?このイントロは…、
そこで流れた挿入歌はまさかの
いきものがかりのエール(中国語バージョン)
仕事に対する疲れ、
ドラマの展開
彼女への想い
そして音楽のリンク。
気がつけば涙がボロボロ流れていた。
元から涙もろい僕だが、
離婚が決まっても泣かなかった。
むしろ涙などでなかった。
仕事で失敗しても
落ち込んでも
単純で前向きな僕は自分で気持ちを切り替えているつもりだった。
でもいろいろな事が重なって
こめられた思いと
うちに秘めた気持ちと
前を向く為の音楽と
彼女をつなぐドラマと
全てがリンクしてしまうと
もうどうにも涙が止まらなくなってしまった。
そして生死をさまよう男はヒロインの一言で、息をふきかえす。
「私を1人にするつもり?」
彼女にすごく会いたくなった。
会って手をつないで欲しくなった。
それだけど良い。
それ以上はいらない。
その日僕は久しぶりに彼女にーういしんー
で送った。
ー我想见面ー
「会いたい」
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