空から見る世界

街行く人々

時計を気にしながら歩くサラリーマン

ベンチに座る老人

笑いながら走る子ども

ベビーカーをおす母親

楽しそうに歩く恋人たち

空から見る世界はどんな風に見えるのだろう?


「がぁ~~%&*$#」


らーらーらぁらーらーらー言葉にならない。

なぜか頭で流れる小田和正


空を見るのは好きた。

終わりのない世界

どこまでも続く青い空

それを色づける白い雲

切れ間から見える光は希望すら感じる。

また雨雲は人の心を写す

灰色に濁る心

泣き出しそうな雲

涙は冷たい風に吹かれながら

やがて暖かい温もりのある雪へと変わる。

雪は好き

寒いけど

冷たいけど

何か温もりがある。

雪がやんだ後の太陽は、

白銀というにふさわしく、

光り輝く未来を感じる


あな~たに会え~て本当に、良かっ~た。


ガっガっガっガっガっガっガっ………………………………。


うれーしくて、うれくーてこと~ばにできない。

………………!


「あ“゙$*&%」


普通のジェットコースターをなんとか乗り切って、お昼ご飯に中華を食べた。

日射しはあっても冷たい風が吹いているのでかなり寒い。

 炒飯と、食べづらい唐揚げをほうばりながら、食後に温かいコーヒーを二人で飲んだ。

 しかしアミューズメントパークの食品は何故にこんなに高いのだろう?

昼ご飯にも関わらず二人で5千円弱は高すぎる。

そして美味しくない。

せめてクオリティーをあげてほしいものだ。


「次何をする?」

「哪!」

とイタズラな目で見つめる彼女。

指先には

ぐるぐるまわる

うつ伏せになる。

スゲー早い

例のやつが…。

「アナタはコワイ?」

「怖い。」

即答

「でもあなたは乗りたい?」

「啊」

覚悟を決めた。

今日はとことん付き合いましょう。

「オッケー!行こう!」

驚く彼女

してやったり。

「ダイジョブ?」

「だっ大丈夫!」

そしてスマホで翻訳

ー我决定准备ー

笑いながら手を差しのべる彼女。

楽しいはずなのに、

涙が出そうになる。

恐いからではない。

きっと僕はこういうのを求めていた。

彼女の手の温もりを感じながら

あらためて思う。

僕が彼女に求めているのは性的なものではない。

癒しだ。


そして最初にもどる

「がぁ~~%&*$#」

らーらーらぁらーらーらー言葉にならない。


顔面蒼白。

鏡を見ずしてわかる。

血の気が引く音すら聞こえる。

足腰立たない。

ベンチに座りこむ。


あらためて実感。

僕は空は飛べなくていい。

でも空を自由に飛べる燕に

新しい事に踏み込む勇気と

自分の知らない世界と

温かい手の温もりを教えてもらった。


彼女にはこの世界はどう見えているのだろうか?

微妙な言葉ニュアンスはスマホを使っても伝えるのが難しい。


帰るまでずっと手をつないでいた。

次はいつ会えるだろう?

なんて考えながら、彼女の耳元で思わずつぶやいてみる。

「爱你」

「ん?アイシテル?」

「うん」

無言で微笑む彼女。


帰りに駅でラーメンを食べた。

そして彼女を家まで送り届けて幸せな1日は終わった。

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