4話目

キラキライケメンのお名前は


【市原勇人】通称【イチ】


らしい。


(新しいクラス特有の自己紹介参照)


藪っちさん逹のグループは


市原くんの他に


背が小さくてちょっとナルシストっぽい


【佐藤和也】くん


市原くんとは別タイプのワイルドイケメン


【佐伯涼】くん



皆様何故だか席が近い



はぁ


1年の時は咲良逹と話す男子なんて


藪っちさんくらいだったからなぁ……




「実紗!ぼーっとしてどーした?」


気がつけばお昼休みになっていた


奈々が私の方に席をくっつけ


咲良がイスを持ってくる


市原くん逹男子は


どうやら学食に行ったらしい。



「実紗大丈夫だった?」


「ふぇ?」


奈々が卵焼きを頬張りながら


不意に変なことを聞いてきたので


思わず声が裏返った


「実紗、男子苦手だからさ。藪っち逹大丈夫かなと思って」


咲良もサンドイッチを口に入れながら


淡々と話す


「うん。大丈夫だよ!」


私は作り笑顔で答えた。


二人には


男子が苦手なんて言ったことないのに


気づかれてたんだ……




「ごちそうさまでした!」


弁当箱をしまい


残りのお昼休み咲良逹と雑談してると


市原くん逹男子が戻ってきた




「なぁ咲良ー……」


藪っちさんが咲良に話しかけると


咲良も奈々も前を向いてしまった



楽しい時間もおしまいかぁ……


話しにはいってけないし……



私は静かに席を立った


「あれ?実紗どこ行くの?」


奈々が私に気づいて話しかける


「ちょっとトイレ」


逃げた。


いっそのこと


お昼休み終わりのチャイムが鳴るまで


トイレにいようか考えたが


すぐに戻ってみた。


奈々の机は向きが戻ってて


咲良と奈々の周りには男子が集まってる



私はそっと席につき


携帯を触りはじめた


多分奈々逹は気づいてないんだろうな


私が戻ってきたこと………



「栗原さんにもあげる!」


下を向いて携帯を触ってた私の視界を


邪魔するように小さなチョコレートと


明らかに咲良逹とは違う手が飛び込んできた




「それ、函館のお土産」



顔をあげると市原くんが


笑顔で手を差しのべていた



「ありがとう……」



小さなチョコレートを受けとると


奈々逹もこっちを向いて


男子逹も側にきて


あっという間に


私も皆の輪の中に入ってた


市原くんのおかげだと思う。。。



心の中でもう一度呟いた


【市原くんありがとう】






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る