おにゃんこさん。イタズラする




おにゃんこさんのセリフに( )で翻訳つけてます。


朝、8時半前。


「 んななん。んなー」


おにゃんこさんは、今日も今日とて理緒をポシンポシンと、前足でたき起こす。


しばらくすると、もぞもぞと布団から理緒が顔出す。


「 おはよう。 おにゃんこさん。」

「 んなな。んなん。」


布団から出てきた理緒は、おにゃんこさんに、挨拶する。

今日は、学校が休みなのでおにゃんこさんは、理緒に思い切り甘える予定。


「 んなー んなー」


甘えた声を出して、おにゃんこさん理緒の足に、スリスリして、かまってちょうだいアピールをする。

けれど


「 おにゃんこさん。ごめん。かまってちょうだいは、また今度ね。 今日は、涼と一緒に勉強する約束してるんだよ。」

「 んなーん。 ( がーん。)」


理緒は、そう言ってパジャマから半袖の紺色のポロシャツと紺色のチェックのミニのプリーツスカートに着替えると急いで準備して出ていってしまった。


一匹残されたおにゃんこさんは、ある決心をする。


「 んなな。んなーん。んななな。( 吾が輩は、イタズラをしまくるのだ。理緒をとられた腹いせに。)」



そう宣言?したおにゃんこさんは、まず、理緒の部屋をまずぐしゃぐしゃにする事にした。


「 んな、んなな。( まずは、机 )」


おにゃんこさんは、机に飛び乗ると、前足で器用に消しゴムを弾き飛ばしたり、シャーペンを落としたりした。


「 んな、んななん。( 机は、征服した。)」


「 んな。んなんな( 次は、本棚。)」


おにゃんこさんは、机から飛び降りると本棚の前に移動する。


「 んなななー ( おららー )」


おにゃんこさんは、本を前足で、一冊ずつ落としていった。


「 んな。( よし。)」


おにゃんこさんは、本棚と机その二ヵ所から物を落として、満足したおにゃんこさん。

その後は、何時ものようにお昼寝をはじめた。


昼過ぎ、理緒は家に帰ってきた。


「 ただいま。おにゃんこさん。」


理緒は、部屋の隅で、ペロペロと毛繕いしていたおにゃんこさんに、そう言った。


「 なんで、消しゴムとシャーペンが落ちてるの? 本棚からは、なぜか三冊だけ本落ちてるし。 」


毛繕いをするおにゃんこさんを理緒は、見た。


「 おにゃんこさんの仕業? まっいいけどこのくらいのイタズラ。」


理緒は、机と本棚にそれぞれ、物を片付けるとおにゃんこさんに、話かける。


「 おにゃんこさん。かまってあげれなくて、ごめんね。だから、イタズラしたのかな。 」

「 んなな。んなん。 ( 理緒。ごめんなさい。)」


おにゃんこさんは、謝る。


理緒は、そんなおにゃんこさんを抱っこしながら、涼の家の猫達のやったイタズラを思い出す。


(涼の家の猫達すごかったな。トイレットペーパーを袋から出して、全部ぐしゃぐしゃに爪でボロボロしてたのに。)


結局、猫達のイタズラの後始末に追われて、勉強どころじゃなかった。

理緒は、おにゃんこさんのイタズラが大したことなくてよかったと思った。





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