あとがき


 今回のテーマは色覚障害の男性です。


 色覚障害とは物の色を判別できない障害のことです。

 人が色を認識できるのは眼球内にある3種の「錐体細胞」と呼ばれる細胞によるもので、赤色、緑色、青色に対応しています。殆どの人が3種全て、場合によっては4種の錐体細胞を持っていますが、遺伝によってバランスが悪かったりします。


 その中でも欠如、劣化しやすいのが赤色と緑色を感知する錐体細胞で、日本では男性が5%、女性が0.2%の割合で発生するそうです。本作の主人公は3種全ての錐体細胞を殆ど持たないので、世界が灰色に見えるというわけです。


 本当に錐体細胞全てが欠損している状態なら、見える景色は灰色というよりはモノクロで、視力が0.1以下。それもメガネやコンタクトは使っても意味がないので、パソコンも使えないはずですがそこはご容赦を。

 主人公が見ている世界が物理的に灰色なんだと分かるように少しだけヒントを出したつもりですが分かってもらえたかな?

 実は私も微妙に赤色が見え辛かったりします。精密な検査をしないと判らないレベルですけどね。

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灰色~幸せに気付くまで~ きんぐ @king-arrow

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