第26話
「それで……」
「なに?」
「その後どうなったの?」
「あいつが食べちゃいたいって言ったんだ。僕の持っていた漫画雑誌の表紙にうつっていたグラビアアイドルを見てね」
「ちなみに、ただの興味で聞くんだけど……そのグラビアアイドルって誰だったの?」
「西条凛って人。昔結構テレビとか出ていたような気がするよ。僕はあまり分からないけど」
彼女は少し驚いた表情を見せた。そしてそのすぐ後に挑発的な目を向けた。
「……私知ってる。今はもう全然見なくなっちゃったけど……。何してるのかしらね」
「さあ、想像もつかないな」
カーテンの隙間から入り込んでくる光以外に僕たちを照らすものは、相変わらず何もなかった。そしてその光が何時の光であるのかも未だに分からないままだ。
■古びた町の本屋さん
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