似た物同士の聖女と勇者・前編
俺は高校二年の一般男子・
魔王討伐の為に召喚され、
それからその功績を認められ、俺はエリスと言う彼女(?)を手に入れた。
そして今日は国王から依頼を受け、先ほど調査の為に東の森に入った。
メンバーは俺とエリス、そして勝手知ったる村の青年A君を合わせての3人。
一応戦闘は念頭に入れているが、調査メインなのでこの人数で動いている。
「大分地形が変わってるっすねー勇者様。
もしかして持ってきた地図、間違って古いの持ってきちゃったっすかね?」
そして先日のやらかしから、エリスとはほとんど口が利けていない
非常にマズイ状況だケド、どうしたら良いかわからず微妙な距離感が続いている。
色々と悩みながらエリスの後を歩く中、鬱蒼とした森に土を踏み締める音がやたら響く。
遅れないように足を速めれば、エリスの長い髪が陽を受けてキラキラと海色を見せ、合わせて白のスカートが、カーテンのようにふわりふわりと風に乗る。
……やっぱ女の子にしか見えないよなぁ。
ふとそんな事を思えば、先日の後悔を乗せた溜息が小さく漏れる。
とは言え、あの時に漏れた言葉は確かな本心で、そんな事を思う自分が情けなくなり、また足取りが重くなる。
「魔王軍の残党が逃げ込んだと聞いて、いくらか警戒してたんすが……妙っすね勇者様」
「…………」
「潜伏してるにしては感知魔法に何も引っ掛からないっすし、罠も無いっすし。
って聞いてるっすか勇者様?」
「お、おう。そーだな、うんうん」
急に話しかけられた俺はつい適当に返す。
「…………聖女様と何かあったんすか」
「何って何が?」
「2人とも変じゃないっすか。喧嘩でもしたんすか?」
コイツも妙なとこで勘が良いな。
しかしどう返すべきかわからず、
「別になんもないよ」
そう答えるしかなかった。
だが村の青年は俺と並ぶと眉を顰め、疑いに目を細めてくる。
てかエリスに聞こえちゃったらどうすんだよ。
「また勇者様はそうやって……。
東の村に来てすぐの時みたいに、上の空ばっかじゃないっすか。
まさか聖女様のケープこっそり嗅いだのがバレて喧嘩したんすか?
もしくはまた変身の珠で空気になって、沐浴覗こうとしたのが遂にバレたとか」
「してねーよ。
まぁエリスがベッドに座った後をちょっと嗅ぎは……おいマテ。
何でお前それ知ってんの?」
密かに行っていた行動が何故か青年に知れていた。
誰も居ない時にこっそりやってたのにどうしてバレてるの!
「あ……そんな事よりモンスター反応っす!
聖女様、この近くにモンスターが潜んでますから気を付けて下さいっす!」
「まってまって。
俺の質問スルーしないで?
てかそんな急にモンスターが出てくる訳が……うぉおおおい!?
ちょ、何だよこのムキムキは!」
「ハルヒトさん落ち着いて下さい。
このモンスターはダークトロルです。
恐らく魔王が倒され、ここまで縄張りを拡げて来たのでしょう。
自分が一気に行きます、お2人とも少し下がっていて下さい」
「ちょ、エリスあぶな―――」
「シンゲル・コールドミスト!」
ダークトロルの攻撃はエリスの頬を掠め、白肌に赤い傷を引く。
パッと散る雫はルビー色を魅せ、エリスのドレスへ斑の染みを作る。
そして同時に辺りが白く煌めき、冷凍庫を開けたみたいな冷気がすり抜けた。
「……流石、聖女様っすね」
村の青年の感心の言葉に俺も同意する。
森の木々に混じり、一瞬で氷漬けとなった身長2mを超えた褐色のマッチョ集団。
ダークトロルはエリスの放った魔法に反応する間も無く、氷像と化していた。
「ふぅ……10体ほどですか。
思ったより数が少なかったですね。
リーダーらしき個体も見当たりませし、集団で動く習性を考えるとまだ出てくるでしょう。
注意しながら進みましょう」
「無理しすぎだよ、怪我大丈夫か?」
「心配ありません。
柔らかく微笑みながら、少し乱れた髪を整えるエリス。
視線を向ければたった今、痛ましい痕があった頬は傷一つない白肌に戻っていた。
だがドレスへ僅かに残るシミが、静かに先程の事を証明する。
「いけない……服を汚しちゃいました。
はい、これでもう問題ありません」
すると服のシミは綺麗サッパリ消え、エリスはにかんで返す。
―――しかしその優しい笑みや仕草は、どこか冷たい。
浮かべる笑顔、仕草は女の子が感情を押し殺しながらするものその物だ。
それを前に俺は何も言えず、情けなく握っていた愛剣を静かにしまった。
□ □ ■ ■ □ ■ ■ □ □
それから森の近くに湧いているダークトロルを倒して回った。
とは言え、エリスによる広範囲氷魔法ですぐ終わってしまう。
なので俺らはやる事は無く、戦いが終わるのをぼけっと待っている始末だ。
俺らが代わりに戦うつっても、『怪我しても自分なら問題ありませんから』の一点張り。
そして攻撃を一身に受けながら広範囲の氷魔法で全て片付け、すぐに先へ進むと言った状況だ。
そう言えばこの感じ、この世界に来てすぐの時の事を思い出すな。
俺のレベルを効率良く上げる為に、この子が壁になるとか言い出して、
『自分なら痛いのは一瞬ですから、問題ありません』と言って、引かなくて大変だった。
今の笑顔と、その時のぎこちない笑顔も何となく被るし……。
―――
んでかれこれ3時間近く、森を進んではエリスが
ほんとやる事ない。
マジ俺らが居る意味よ。
「勇者様ー。暇っすね」
俺と一緒でやる事無い村の青年がぽつりとそんな事を言ってくる。
「俺も村の青年君もやる事ねーからな。
エリスが鬼ツヨなの忘れてたよ」
「聖女様強いっすからねぇ。
流石は熱と水魔法のエキスパートっす。
……で、勇者様。
村の青年君って何なんすか? 好い加減名前覚えて下さいっすよ」
「え? 名前って……」
彼は緑の瞳を細めてはジロリと睨んでくる。
名前……あれ、何だっけ?
俺は彼と共に過ごした3ヶ月を思い返し、記憶を掬い上げ―――
「ああごめん。
女装が即バレしてブチ切れゴブリンに追い回されてた村の青年A君だっけ?」
「それ名前じゃないっすよね!?」
記憶に焼き付いていた映像を元に、名前を口にしてみたが怒られた。
名前、名前……。
あの時期に聞いた名前ってあんま覚えてないんだよなぁ。
あ、いやでも魔王討伐の時になんか名前を聞いた覚えがあるな。
「悪い悪い、冗談だってゴブタリオ」
「誰っすかそれ!?
自分はジークハルト・レインス・ライっすよ!
好い加減覚えろっす……」
「初めて聞いたんだケド。てか名前なっが! 呼びづら!」
「勇者様が滞在してる3ヶ月間、何度も名前教えたっすよ……。
まぁ呼び名は好きにして下さいっす」
「悪い悪い、まぁ改めてよろしくなスラリン!」
「どこからスラリンって来たんすか!
捻ってもジークかレインだと思うんすけど!?」
好きに呼べって言ったくせに大騒ぎするスラリン。
めんどくさい奴だなぁー。
レインス・ライの間取って、愛称を込めたらスラリンだろ?
ジークとかレインとかどっかの騎士みたいな呼び方はしてやらん。
いくら君がハリウッド顔負けの美青年だとは言え、だ。
大体、俺と一緒の木こりスタイルなのに、どうしてそんな決まってんだよ。
顔もカッコイイ上に名前もカッコイイとか、なめてんのかこんにゃろ。
「じゃあトレイ君?」
「……わかったっすよ、好きに呼べっすよ」
と、そんなやり取りをしていると辺りがしんと静まる。
周りを見渡せば氷漬けになった巨体達が光を受け、プリズムのように輝いていた。
おもむろに顔を向ければ振り向くエリスと目が合い、俺は咄嗟に笑みを浮かべる。
が、いつも通りに行かずぎこちなくなってしまった。
そしてエリスも笑顔で返して来るが、釣られて笑顔を浮かべてるみたいな表情だ。
き、気まずい……。
「ところで聖女様、日も暮れてきましたがどうされるっすか?
戻るにしても野宿するにしても、そろそろ決めた方が良いかと思うっす」
ナイスだスラリン。
雰囲気をブチ壊す事で定評のある彼が、微妙な俺らの間に割って入ってきた。
いつもこんな風に、タイミング良けりゃ言う事無いのにな……。
「御二人が大丈夫でしたらこのまま森で野宿をして、早朝から動けるようにしたいです。
ダークトロルの数と、居るはずのリーダーが全く見当たらないのが気になりまして……」
「了解っす。
じゃあ野宿の場所と準備は自分達に任せて欲しいっすよ。
今日は聖女様ばかりに頑張って貰っちゃって、申し訳ないっすし」
「確かにそうだな。
俺ら何もしてないし、エリスは少し休んでてくれよ」
「わかりました。ではお言葉に甘えさせてもらいますね」
そして俺ら3人は東の森で野宿する事となり、テントやらの準備に取りかかった。
□ □ ■ ■ □ ■ ■ □ □
それから俺らは夕食を済ませ、夜遅くになった。
夜の間にモンスターが襲ってこないように周囲へ結界を張ったが、万が一がある。
その為、俺とスラリン2人で交替で火の番をする事にした。
ちなみにエリスは明日も戦闘で頑張ってもらう為、見張り不参加だ。
「それではすみませんがお願いします」
そう言ってエリスがテントに入ると俺らはちょいと距離を取り、適当な岩の上に腰かける。
そして俺は火の勢いが弱らないように、拾った枝を火に投げ込む。
エリスが寝てほっとする反面、何とも虚しい気持ちも浮かんでくる。
しかしこれからどうしたもんか。
そんな事を考えてるとふと溜息が零れ、
「で、何があったんすか勇者様。
釣り目が不機嫌で酷い事なってるっすよ」
星の多い夜空を眺めてると、昼間に聞いたセリフをまた投げかけられた。
「だから何もねーよ」
「……わかったっす。
じゃあ火は自分見てるっすから、勇者様も聖女様と一緒に休んでいただいても大丈夫っすよ」
「あのなぁ、一緒に寝るとかお前」
「今更じゃないっすかぁ。
東の村に滞在中、聖女様とずっと相部屋だったじゃないっすか」
「ぬぐ」
……こんにゃろ。
現状、そんな事が無理なのわかってて言ってるなコイツ。
てかテント近ぇんだし、話聞こえちゃったらどうすんだよ。
「しょうがないっすねぇ……シンゲル・アウトボイス」
スラリンはやれやれと首を振る。
そしてとポンっと胸元で手を合わせ、何か呟いた。
空気が一瞬、ほわんと反響したかと思えばすぐに静寂が訪れる。
あれ、虫の声が聞こえなくなったぞ……?
「遮音魔法を使ったっす。
これで聖女様に声が行く事ないっすよ」
「スラリンお前、魔法使えたのか」
「そりゃ魔法の1つや2つは使えるっす。
そんな事より話すっすよ。
2人ともあんなに仲良かったのにどうして余所余所しくなってるんすか。
一体何があったんす?」
感心を余所に、スラリンは問い詰めてくる。
「……まぁ俺がやらかしちゃったんだよ」
苛立ちに頭を掻き毟り、俺はそう零してしまう。
それから表彰の場であった事、そして先日の失態全てを洗いざらい話した。
スラリンは俺の言葉に時折相槌で返し、全て聞き終えると暫く考え込む。
そして、
「結局、勇者様は聖女様の事を好きなのは間違いないんすよね」
「そりゃ、まぁな」
「じゃあその気持ちを伝えてから考えたら良いんじゃないっすか?」
「い、いやいやいやいや!
それ以前にエリスの心がどっちかって問題もあんだろ!?
女として育てられたっつっても、聖女としての義務で女の子演じてるかもしんないだろ!」
そう、確認する中で一番怖い内容はコレだ。
仮に気持ちを打ち明けても、エリスの心が本当は男だった場合だ。
その場合立ち直れる気がしません、マジ。
「あの方は体は男でも心は女性っすよ?」
「何でそう言い切れるんだよ」
しかしそんな不安も彼は即答で否定した。
はえーよ。
「自分は聖女様とは付き合い長いっすからね。
魔王討伐で他の勇者の方とも関わった事もあるっすから、事情もそれなりに知ってるっす。
だからあの方が今勇者様に対して取ってる態度も、どう言ったものかも何となくわかるんすよ」
そうか。
スラリンは俺より前から魔王討伐に関わってて、エリスとの付き合いも長い。
となれば俺なんかよりエリスの事も知ってるって訳だ。
そっかそっか……あれ、何か悔しいんだケド。
いやでも、スラリンに嫉妬とか何か嫌なんだケド。
「ちょ、何してんすか勇者様。くべすぎっすよ!」
そんな事を考えてると、八つ当たりに火の中へ薪をアホみたいに放り込んでた。
「うっせ」
しかしまぁ、そう考えると俺はあの子の事をよく知らないんだよな。
かと言って聞くのも怖い。
更には事勿れ主義なせいで、踏み込む事も出来やしない。
……まったく、情けない話である。
姉ちゃんの失恋の愚痴やら散々聞いてたくせに、色々相談乗ってた事もあるのに何やってんだか。
いざ自分がその立場になれば、地雷踏み抜きまくりとはほんと笑えない。
今まで何を見てきたのやら。
「となるとあれっすね、やっぱり告白の一択っすねこの場合」
「待てよ俺の話の何を聞いてたんだお前はこの野郎」
「素直になれないから、どうしたら良いかって話っすよね?」
駄目だコイツ、何も聞いちゃいねぇ。
「いやいやいやいや。
だからさ、嫌われたらどうすんだよ。
てか既に嫌われてるかもしんないし、その可能性だってあんだろ!
っつーかまずは心の問題がな、ってか俺の心の準備がだな!?」
「まーたそんな言っちゃってヘタレっすか。
男なんて勢いなんっすよ勢い!
絶対無理だと反対された作戦で、魔王倒した勇者様が何を怖気付いてるんすか。
さぁ善は急げっすよ! 今から告白っすよ!」
「おいまったまったまった!?
心の準備を多少はさせろよ! てかエリス寝てんだろ好い加減にし」
「大丈夫っす! 聖女様はお祈りをしてから寝るんでまだ起きてるハズっす!」
「話を聞けえええええええええええええええええ」
俺の話を聞かずに立ち上がったと思えば、スラリンは人の首根っこを掴み、テントへ向かう。
慌てて振りほどこうとするが全然敵わず、ズリズリ引きずられる。
ちょ、何コイツ何でこんなパワーあんの!?
……と思えばスラリンがブツブツと小言を羅列している。
もしかして何か魔法使ってんのかよ。
スラリンのくせに身体強化魔法とかズルいぞオイ!
いやしかし、俺も伊達にレベル400超えてねぇ。
村の青年如きに後れを取ってちゃ勇者の名が廃る!
「聖女様失礼するっす! 勇者様がお話があるそうっす!」
と、必死の抵抗も虚しく。
俺はテントへ放り込まれると、置物のようにデンっと座らせられた。
「じゃ、頑張ってっす! ―――フリンジ・エアウォール!」
スラリン君は俺を残し、外に出やがった。
自分も慌てて外に出ようとすれば、入り口手前で見えない壁に弾かれる。
あんにゃろ、魔法で入口塞ぎやがった!?
「ハ、ハルヒト……さん……?」
まずい。
非常にまずいぞ?
心の準備なんて出来てないし、まず何て言えば良い?
しかも顔を上げれない、顔を見れない。
てかもし、もしもだ。
もしもだぞ?
もしエリスが俺の事を嫌いだった場合どーすんの?
勘違いだったねテヘペロ、なんて笑えるダイヤモンドハートは持ち合わせてないからね?
「ひうっ……ダメ……中に入って来ないで下さ……」
と、弱々しい声で早々に入室拒否をされた。
ほら、やっぱりやめとくべきだったんだよ。
現状の好感度はマイナス振り切ってんだよ!
そんなとこに寝室訪問イベとかさ、好感度下がるだけなんだよ!
「ご、ごごごごごごごごごめん……すぐに出るわ!!
スラリィイイイイン! むり、開けて!
告白なんて無理だったんだよあけてえええおねがいしますからぁああああ」
もう無理!
まぢ無理!
俺のハートはもう耐えられない!
ただでさえあんなに優しかったエリスの笑顔がさ、ぎこちなくなっててさ、マジどうしたら良いかわかんないのにさ、ここでトドメさされたらさ、ほんと俺この世界でさ、ほんとの一人ぼっちになっちゃうからね!
マジ生きてけないからほんと!
「や、や……ハ、ハルヒトさん行かない……で……たす……」
慌ててその場から逃げようとする、俺の腕が弱々しく掴まれる。
それは縋るような手付きで、久し振りに触れたエリスの温もりを前に熱が上がる。
ドクドクと脈がやかましく騒ぐ中、俺は恐怖を抱きつつ振り返る。
するとそこには頬を桜色に染め、内股気味に膝立ちするエリスの姿が。
よく見ればエリスの足にピンクのゼリーが絡み付き、うねうねと動く。
それはスカートの中にまで及んでおり、まさぐるようにもぞもぞと蠢いていた。
そしてスライムが動く度、エリスはビクリと身を捩り、その振動は触れた手を伝ってくる。
目の前にあるその光景は、二次元で何度もお世話になったスライムシチュその物。
俺は予想外のエロシチュを前に思考が止まる。
「やらぁ……もう、らえ……」
甘い吐息混じり囁かれるエロ同人よろしくな台詞。
その声を前に俺の鼻はフジヤマヴォルケイノがスプラッシュ。
噴き出す血潮のマグマはテントの中のランプの光を受け、小さな虹を作る。
ああヤバイ、頭が限界突破して十字のお星さまが見えるんすが……。
「だぁああああ!? な、何なんすかこれぇええええ!!」
しかし昇天ヘブンする意識は、スラリンの声によって一気に引き戻される。
我に返った俺はエリスへ顔を向け、目の前で起こっている状況を再認識する。
テントの中は透明なピンクのスライムで満たされており、取り込むようにエリスへ絡み付いている。
「エ、エリス!」
「……っ! だめ、来ないで下さい!」
慌ててエリスの腕を引っ張るが、拒否するように振り解かれた。
それを良い事にスライムは身体を広げ、俺からエリスを奪う。
愛剣を呼び出し、咄嗟に斬り払う。
しかし液状のスライムにはダメージにならず、水を斬ったように斬撃はすぐに塞がる。
「何してんだよ!?」
「じ、自分なら怪我しても、何かあっても……問題、無いですから……」
そしてエリスは俺を拒絶すると、水面へ沈むようにスライムの中へと呑み込まれた。
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